近年のロードランニングシューズのトレンドは「高いクッション性」「強い反発力」そして「軽さ」。トップランナーたちが履き始めたことで注目を集める厚底シューズは、これら3つの特徴を実現しています。
この流れは、トレイルランニングの世界にも波及していて、ランニングシューズと同様に近年はトレランシューズにも厚底モデルが増加中。
Salomon(サロモン)の新作「ULTRA FLOW(ウルトラ フロー)」もそんな厚底トレランシューズのひとつなのですが、厚底だけが特徴ではありません。
トレイルの雄として数々のシューズを世に送り出してきたサロモンならではの特徴である「グリップ力」「プロテクション性」「高いフィット感」も兼ね備えています。
安心してトレイルを走れるスペックながら、ロードランニングシューズと同様に厚底である「ウルトラ フロー」。この新モデルでサロモンが目指すのが“ロードとトレイルの往来”。普段、厚底シューズでロードを走っているランナーたちが、違和感なくトレイルも走れる。そう、まるでオンロード(舗装路)のようにオフロード(トレイル)も楽しめる一足というわけです。
オンとオフをシームレスにつなぐ「ウルトラ フロー」とはいったいどんなシューズなのか。トレイルを熟知するサロモンならではのスペックを詳しく見ていきましょう。
▼気持ちよく足が進む「厚底+Rキャンバー」
分厚いミッドソール“エナジーフォーム”は、EVAにオレフィンを配合した独自の素材でできています。厚底だけどへたらず、復元性が高い。要するに「厚底らしいクッション性はあるが、ぐにゃぐにゃしたところがなく、反発力もしっかり備えている」というわけです。
そして、底のカタチにも注目を。弧を描くアウトソール“Rキャンバー”は、自然に足を前に進める効果があります。本当にシューズが後押ししてくれるような感覚になるんです。
これら“エナジーフォーム”と“Rキャンバー”、そして片足244g(27cm)という“軽さ”により、スムーズな足出しを実現しています。
▼オフロードをしっかりとらえる「オールテレイン コンタグリップ」
ロードランニングシューズとの最大の違いはアウトソール(地面に接する部分)にあります。サロモン独自の“オールテレイン コンタグリップ”は、その名の通り全地形(オールテレイン)に対応するグリップ力が魅力。
とはいえ、そこはトレラン仕様。しっかり地面を捉えますが、トレッキングシューズほど凸凹が深いわけではなく、走る際の妨げにならないよう設計されています。これにより、オンロード(舗装路)でもほぼ違和感なしというわけです。
▼足にフィットするアッパー構造
アッパーはランニングシューズでも定番のメッシュ素材がメイン。3D設計でフィット感が高く、もちろん通気性はバツグン。
さらに、メッシュアッパーからミッドソールまでを覆うように付けられた“センシフィット”が足をしっかり支え、保護してくれます。だからトレイルでも安定感がバツグン。これ、ただの模様じゃなくちゃんと意味があるんです。
▼最新の技術を盛り込んであるのにお値打ち価格
円安の影響もあり、海外ブランドの最新シューズは値上がりが続いている中で、「ウルトラ フロー」は1万6500円(GORE-TEX仕様の「ULTRA FLOW GORE-TEX」は1万9800円)と価格は抑えめ。いや、さまざまな機能を盛り込んだパフォーマンスモデルとして考えると、かなりのお値打ち価格です。
これ一足でロードもトレイルも走れると考えると、「普段はロードだけど、ちょっとトレランにも興味がある」なんて人にはぴったり。トレイル最初の一足が手にしやすい価格というのは助かります。
▼カラバリ豊富&GORE-TEX仕様もラインナップ
カラバリはメンズ3色、ウイメンズ2色で、さらにGORE-TEX仕様も用意されています。
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ランニングシューズのトレンドである
・クッション性
・反発力
・軽さ
に加えて、サロモンのトレランシューズの強みである
・グリップ力
・プロテクション性
・フィット感
を兼ね備える「ウルトラ フロー」。
トレイル用シューズだけでなくロード用シューズも手掛けるサロモンだからこそ生み出せる一足は、まさにロードランナーの“ファーストトレイルシューズ”にピッタリ。
街から山へ、そして山から街へ。どこまでも安心して走り続けられるって、ワクワクしてきますよね。場所を問わず走りたい気持ちを後押ししてくれる「ウルトラ フロー」で、トレイルへ一歩、踏み出してみませんか?
<文/円道秀和(&GP) メイン写真/逢坂聡>