120年以上の知恵と技術がある。知っているようで知らない、マムートの靴について

スイス発の歴史あるアウトドアブランド、「MAMMUT(マムート)」。本格スペックを備えたウエアやクライミングギアなどは日本でも多くのアウトドアフリークのあいだで人気を誇る。その一方で、アーバンなアイテムも多く、普段着やビジネススタイルに取り入れている人を見かけるようになって久しい。

そんな、身近な側面を併せ持つマムート。今シーズンにおいては、新たに「PLAY IT YOUR WAY - アウトドアフィールドは、無限の自由だ。」というテーマを掲げ、フィールドやスタイルにとらわれずに自由に楽しめるアイテムが数多くラインナップされている。

中でも注目したいのが、彼らが手掛けるシューズの数々。なぜなら、自由なアウトドアライフを楽しむには、土台となる足元がしっかりしていなければはじまらないから。ということで、タフさと動きやすさを兼ね備えたマムートのシューズの魅力を深堀りしていこう。

■一度履けばわかるその快適さ。マムートのシューズが多くの人に支持される理由

アウトドアブランドでありながら、近年は街中でマムートのシューズを履いている人も多い。ハイカーやアウトドア好きのみならず多くのユーザーに愛されている理由とは一体なんだろうか。詳しく分析してみることにしよう。

【理由1】シューズの生産は自社一貫体制で行われている

マムートシューズの歴史を語るうえで欠かせないのが、同じくスイスの老舗メーカーであるライケル社の存在。2003年にマムート傘下となった同社は、主に革製の登山靴で一世紀以上登山者の足元を支えてきた。

その確かな靴作りのノウハウと、マムートが持つ先進テクノロジーとが掛け合わされたシューズたちは、すべて自社工場で一貫生産。高いクオリティと安定した供給を両立しているのだ。

【理由2】解剖学に基づいて設計された最新テクノロジーを搭載している

登山靴をバックグラウンドに持つシューズだからこそ、歩きやすさや疲れにくさという点においても妥協はない。

たとえば、剛性の高い金属プレートを内蔵したことでグリップ力や安定性を向上させ、力強い前進をサポートする「フレクストロンテクノロジー」や、解剖学に基づき、立体的な設計で高いフィット性を実現した「ジオーガニック 3D テクノロジー」など、独自の先進機能をさまざまなシューズに搭載している。

【理由3】エコロジーな視点を忘れないアウトドアブランドとしての矜持がある

環境に配慮した生産プロセスなどを定めた「ブルーサインシステム」の認証や、自然環境において分解されることのない「有機フッ素化合物(PFCs)」の不使用に向けた材料の切り替えなど、サステナブルな視点が求められる現代においては見逃せないポイント。

このように、製品のスペックだけでなくブランドが掲げる自然へのポリシーも、多くのアウトドアマンから選ばれる大きな理由のひとつだろう。

■山から街まで縦横無尽に活躍。マムートの先進テクノロジーを享受できる4モデルを厳選

ここからは、注目すべき最新シューズを深堀りしていこう。先に挙げた今シーズンのブランドコンセプトや先進テクノロジーが、どのように製品としてカタチになっているのか、ぜひチェックして欲しい。

▼1足目:スプリングスチールソールが無類の履き心地を生み出す「デュカン ロー ゴアテックス」

山から街まで幅広くマッチする軽量ハイキングシューズ。独自の金属プレートを内蔵した「フレクストロンテクノロジー」により、衝撃吸収性や安定性のほか、次の一歩を踏み出しやすい推進性を発揮する。

また、グリップ力に優れたビブラムソールと防水・透湿性に優れたゴアテックスメンブレンも搭載。フィールドユースに良し、街履きに良しな万能選手だ。

ソールに搭載されているスプリングスチールは剛性が高く、地面からの突き上げのダメージを軽減。踏み込んだ足の力をアウトソールへ均一に伝えることでグリップ力も向上しており、バネのような反発力で前方向への推進力を生み出してくれるのが特徴だ。

それでいて横方向へのねじれにも強く、歩行が安定しケガのリスク軽減に役立つ…とまさに良いこと尽くめ。

▲ジャケット:アクティブ SO セットアップジャケット(3万4100円)、インナー:アーバンQDロングスリーブTシャツ(9900円)、パンツ:アクティブ SO セットアップパンツ(2万4200円)、バックパック:セオン トランスポーター15(1万9250円)/すべてマムート、その他スタイリスト私物

クラシカルなシルエットと落ち着いたカラーリングは、洗練されたジャケットスタイルと好相性。歩きやすく疲れにくいシューズは、オンの日であれば働く足元を、オフの日はアウトドアアクティビティを全力でサポートしてくれる。

「デュカン ロー ゴアテックス」は、あらゆるシーンの垣根を超えるマスターピース的アイテムといえるだろう。

▼2足目:アウトドアシューズらしからぬ色使いが新鮮な「サーティグ ツー ロー ゴアテックス」は街スタイルとも好相性

スポーティなルックスが軽快な印象の「サーティグ ツー ロー ゴアテックス」。実際、片足の重量も330g(サイズ:27cm)と軽く、低山のファストハイキングでも活躍すること請け合い。

ボリューム感のあるソールが踏み込み時の衝撃を吸収しつつ、ヒールドロップが7mmと大きいので次の一歩が踏み出しやすい。また、通気メッシュ素材はムレにくく、これからの暖かな季節におすすめしたい1足だ。

防水面では保護メンブレンを圧着した「ゴアテックス インビジブルフィットテクノロジー」が活躍。

アッパーに直接ゴアテックスファブリクスを接着したことで、負荷がかかるポイントを最低限に抑えることに成功。従来よりもフィット感と軽量性を高めつつ、長期間の防水性を実現している。

▲ジャケット:マウンテン ウインドブレーカー ラインパーカー(2万8600円)、シャツ:レンニ ロングスリーブシャツ(1万2650円)、パンツ:ハイキングカーゴ2イン1パンツ(1万9800円)/すべてマムート、その他スタイリスト私物

アクティブな要素がありつつも洗練さやシャープさも兼ね備えており、トレンド感のあるアスレチックシューズとして幅広いコーディネートに取り入れやすい。

写真の「jade-dark jade」以外にも4色ラインナップされておりカラバリも豊富。休日のお出かけの際には着こなしの良いアクセントになるだろう。

▼3足目:片足260gの最軽量トレランシューズ「サンティス TR ロー ゴアテックス」でアクティブなライフスタイルを実現

マムートが手掛けるシューズの中でも最軽量クラスである260g(サイズ:27cm)のトレランシューズ。それでいて、アッパーには防水性と透湿性に優れたゴアテックスメンブレン、障害物から保護するラバー製トウキャップなど、快適なランを叶える機能が大充実。

ソールの素材には「ハイリバウンドEVAウェッジ」を採用。クッション性が高いだけでなく、走行時のエネルギーを効率よく前に進む力に変換することで軽快な走り心地が味わえる。

ヒールドロップは4mmで重心移動がしやすいのもランナーにとってはうれしいポイントだ。

▲ジャケット:エナジー ウインドブレーカー フーデッドジャケット(2万4200円)、パンツ:エナジー ライト SO ショーツ(1万7600円)、キャップ:エナジー メッシュキャップ(6600円)/すべてマムート、その他スタイリスト私物

力強いグリップ感はトレイルランニングでも頼りになる。さまざまなトレイルの状況でも十分なトラクションを発揮してくれるほか、ウェビング部分が自由に動く「ベースフィット 2.0」はフィット感と走行性能を両立。

防水透湿性やグリップ力、衝撃吸収など充実した機能はもちろん街ランでも活躍すること請け合い。ランニングのシチュエーションを選ばない汎用性がある。

4足目:脱ぎ履きラクラク。シューズとサンダルの良いとこ取りな「ヒュエコ ツー エア ロー」

広めに設計された前足部や通気性の高いニットのアッパーなど開放感のある1足。サンダルのような使い勝手に加え、トレッキングシューズのようなグリップ力と保護性能、さらにスニーカーのようなクッション性を併せ持ったユニークなアイテムだ。

見た目通り通気性に優れているので、まるで裸足のような履き心地の良さを誇っている。

かかと部分を踏んで履ける点も特筆に値する。普段履きではもちろん、お座敷スタイルでのキャンプシューズやテント場でのリラックスシューズとして、またタイトなクライミングシューズを頻繁に脱ぎ履きするボルダリングのアプローチシューズとしてなど、さまざまなシチュエーションに有用だ。

▲ジャケット:ハイキング ウインドブレーカー フーデッド ジャケット(1万6500円)、インナー:マッソーネTシャツ(6050円)、パンツ:ハイキングカーゴ2イン1パンツ(1万9800円)、バックパック:エクセロン30(1万7050円)/すべてマムート、その他スタイリスト私物

アッパーのサイド部分には大きな開口部をレイアウト。空気が抜けて涼しいだけでなく、見た目の面でもソックスとの色合わせができて楽しい。これからの季節、足元を彩るファッショナブルなアイテムとしてもチェックしたい。

■良い靴、揃ってます。目の肥えた靴好きも唸るマムートのシューズを新たな相棒に

▲左から:「サーティグ ツー ロー ゴアテックス」、「デュカン ロー ゴアテックス」、「ヒュエコ ツー エア ロー」、「サンティス TR ロー ゴアテックス」

スイスアルプスをメインフィールドとし、160年以上の歴史と経験に裏付けされたハイクオリティなマムートのシューズたち。それでいて、山だけでなく街中や旅行先など、フィールドやシーンを超えて活躍できるこれらのアイテムは、「このアクティビティ専用!」と、自分の挑戦を制限するものでは決してない。

アウトドア、ひいてはライフスタイルの可能性を広げてくれる自分に合った相棒を見つけて、次なる目的地への一歩を踏み出そうではないか。

>> MAMMUT

<取材・文/古澤 健太郎 モデル/KENJI 写真/福田 諭 スタイリング/近澤一雅 ヘアメイク/米尾太一>

この記事のタイトルとURLをコピーする