日課であるランニング。いつものルートは、きちんと舗装された走りやすい河川敷のランニングコース。すれ違う人はほぼ一緒だし、アスファルトに空いた穴の位置や砂が浮いている場所なんかも把握済み。ルート自体は走り慣れているし概ね不満はないんだけど、気になるポイントもある。
それが途中にある砂利と土の箇所。
ランニングシューズは底面がフラットだからか、どうしても滑り気味。だから、そういう場所ではちょっと足運びも慎重になりがち。
まぁランニングシューズってそういうものだから仕方ないよね、と思っていたんだけど、先日知人から「サロモンが気になるシューズを出した」という話を聞いた。「DRX DEFY GRVL」というモデルらしく、GRVLは"グラベル”と読むそう。なにやら砂利や未舗装路という意味とのこと。いつもペースを落としてゆっくり走っている砂利道も気にせず走れるスペックで、しかも価格は1万5400円。これは気になる。
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都会といえど、すべての道がきれいに舗装されているかといえば、案外そうでもないものです。とくにランニング向きの河川敷は、砂利道になったり草が生えていたり土だったりと、さまざまな路面が登場します。
そんな路面状況でも気にせず走れるシューズとして登場したのがサロモンの「DRX DEFY GRVL」です。
ロードランニングシューズである「DRX DEFY」をベースに、凸凹のアウトソール(底面)が付けられたモデルで、アスファルトだけでなく、砂利道や草地、土の路面、そして滑りやすい石畳やウッドデッキまで、さまざまな路面を気にせず進んでいけるスペックになっています。
とはいえ、ラグ(凸凹)の高さはトレランシューズほどではないので、感覚としてはグリップ力が高いランニングシューズといえば分かりやすいかもしれません。
側面に付いた横長四角形の“アクティブシャーシ”が横方向へ流れる体重をグッと支えて足をひねりづらいよう保護。
ミッドソールに使われている“エナジーフォーム”は軽くてクッション性と反発力が高く、自然と足を前に進めてくれます。
アッパーにはサロモンのパフォーマンスモデルでは定番の"センシフィット”を内蔵。シューレースを締めると、まるで足が両手で包みこまれているようなフィット感を得られます。
そして、これら快適に走るためのサロモン独自の技術の下には、グリップ重視のアウトソールが付いているというわけです。
アスファルトのきれいな路面はもちろんのこと、ロードランニングシューズだとちょっと滑りやすくて怖いなと思ってしまう未舗装路も安心して走り抜けられる。これこそが、モデル名に“GRVL”が付けられた所以です。
これまでは、迂回したりペースをグッと落としたりしていた場所も、そこまで気にする必要がなくなるということは、新たなコース設定だってできるかもしれません。ペースを変えずに走れるって、案外重要なことですよね。
路面を気にせず走れるシューズ。これって、多くのランナーにとって、実はかなりありがたい性能なのではないでしょうか。しかもそれが、ベースとなるロードモデルと同じく1万5400円というのは、間違いなく高コスパ。
砂利、土、草地、石畳、ウッドデッキ。いつものランニングコースにどれかひとつでも当てはまる場所があるというランナーは、ぜひ一度、店頭で「DRX DEFY GRVL」を試し履きして、軽さとグリップ力をチェックしてみてください。
サイズはメンズで25.0~29.0cm(0.5cm刻み)と30.0cm。カラバリは3色です。
<文/円道秀和(&GP) メイン写真/園田昭彦>