高い機能性とデザインで人気のSalomon(サロモン)。そのルーツはウインタースポーツにあります。1950年代にスキーのビンディング(ブーツの留め具)からスタートしたサロモンは、その後スキーブーツやスキー板なども手掛け、一躍人気と実力を兼ね備えたトップブランドに。
そして1990年代にはアウトドアスポーツに進出。高い技術力による数々の高機能アウトドアシューズを生み出し、近年は「XTシリーズ」などファッション業界からも注目されるデザイン性も兼ね備えたモデルを開発するなど、誰もが知る人気ブランドのひとつとなりました。
そんなサロモンの今シーズン最注目の一足が「CROSSTRAK POWDER WATERPROOF(クロストラック パウダー ウォータープルーフ)」(2万9700円)。ルーツからも分かるように、冬を得意とするサロモンだからこその高機能ウインターシューズです。
ハイカットながらミニマルなデザインに仕上げられ、醸し出す雰囲気に「こいつはやってくれそうだな」と感じてしまう一足ですが、中でもやはり目を引くのはラギッドなソール。
サロモン独自の高機能アウトソール"Contagrip®"のウィンターバージョンである"Winter Contagrip®"は、特徴的なラグ形状になっていて、このラグが深く積もった雪だろうが、固く締まった雪だろうがしっかりグリップ。まさに"モンスターグリップ"とも言うべきハイパフォーマンスっぷりで、もちろん零下だろうが問題なし。
冬用シューズらしく、防水性や保温性も抜かりなし。100%リサイクル素材で作られた防水透湿素材"adv.DRY(アドバンスドライ)"と再生ポリエステルを70%使った高機能中わた"adv.WARM(アドバンスウォーム)"が使われていて、足を暖かく快適に保ちます。
またハイカットゆえに気になる脱ぎ履きのしやすさですが、見ての通り履き口前後に大きな輪っか状のグリップが付いていて、これを前後に引っ張れば、簡単にガバッと広がります。さらに、留め具を引っ張るだけでシューレース全体を緩められる"クイックレース"も付いている。こちらも指を掛ける部分が大きくなっているため、グローブを着けたままでも脱ぎ履きがラクにできるのもポイント。これぞまさに、サロモンらしいスノーボードブーツ譲りの機能です。
このように、がっちり雪面をとらえて思う存分スノーアクティビティを楽しめる「CROSSTRAK POWDER」。これからシーズン到来のスノボやスキーの際にあると助かる一足なのですが、寒い日の相棒として普段履きだって問題なし。いやむしろアリです。
ソールが白のモデル以外にも、黒×グレーのカラーリングもラインナップ。
暖かくて防水。ミッドソールの"エナジーセル™"と厚さ4mmのEVAソックライナーでクッション性や履き心地も高レベル。アッパーにはポリウレタン加工が施されたレザーが使われ、街にも似合う仕立て。
これをアクティビティ時にしか履かないなんてもったいない。
普段履きにハイカットは…、という人にはミッドカットモデル「CROSSTRAK WATERPROOF」(2万6400円)もあります。
雪をはじめフィールドでの性能は申し分ないスペックながら、シンプルですっきりした印象に仕上げられた「CROSSTRAK」シリーズ。
雪深い地域の人の普段履きとしてはもちろん、まだサロモンを持っていない人だけでなく、すでにサロモンを愛用しているという人にも、この冬の相棒としてイチオシの一足です。
>> Salomon「CROSSTRAK POWDER WATERPROOF」
<文/円道秀和(&GP) メイン写真/湯浅立志(Y2)>