もう背中がびしょびしょにならずに済みます。
猛暑の夏、背中に密着するリュックは不快そのもの。でも、両手が空くし、重い荷物もラクに運べるバックパック(リュック)がいいんだよね。そう思う人は、サロモンの新作バックパック「AEROTREK(エアロトレック)」を要チェック。
何がいいって、背中にあたる部分がメッシュで荷室から浮いていること。荷室が背中から離れているから、とにかく快適です。
しかも「AEROTREK」は背中が涼しいだけじゃない。背負う人のことを考えた工夫がいくつも施されています。
ひとつめが、フレームのカタチ。
パック背面にフレームが入っているのですが、真ん中を狭めた砂時計のような形状になっています。これ、背中にあたる面積を小さくするためと思いがちですが、それよりも大きな効果があります。それが、体の動きにスムーズに追従してくれること。実は四角いフレームのモノって、これがあまり得意じゃないんです。
せっかく背中が涼しいのに背負い心地が残念なのは本末転倒。そんな背面ベンチレーションバックパックの難点を「AEROTREK」はしっかり解消しているというわけです。
ふたつめは、フレームにほどよい弾力性があること。
これがサスペンションのような機能となり、荷重を分散させ、振動を吸収してくれます。この機能がないと、重さはすべて肩に掛かってしまう。
背面に空間を作り、さらに快適なフィット感を実現するこの構造は、サロモン独自の特許技術“Advanced airCHASSIS(アドバンスド エアシャーシ)”と呼ばれるもので、背負って歩き出した瞬間から違いを感じられる部分です。これは体感する価値アリ。
そして3つめの工夫が、荷室のカタチ。
バックパックでパッキングするときの基本は、“重い荷物は背面の上部に入れる”こと。重心が内側と上部に来ることで、フィット感が高まり、軽く感じられるようになります。見てわかるように、このパックは背負い位置が高くお尻がすぼまった形状になっています。下部をすぼめた形状により重心が背面側に来るため、体にフィットするようになっているわけです。
さらに「AEROTREK 20」と「AEROTREK 30」は、雨蓋がないパネルローディング式(ファスナーで荷室にアクセスするタイプ)になっています(※「AEROTREK 40」は雨蓋付き)。結果、パーツが減るため、とにかく軽い(メンズ、ウイメンズともに最大サイズ以外は1kg未満)。バックパック自体が軽く、パックの背負い位置が高め設定されていることで重心が上に来るので、少しでも軽く背負えるようになっているわけです。
他にも、ショルダーハーネスには大きなメッシュポケットが付いていたり、背面のメッシュパーツ上部にはクッション性があり肩甲骨に当たる部分が気持ち良かったりと、細かい部分にも本格アウトドアブランドらしいこだわりが詰まっています。

▲トレッキングポールを固定できる。表側中央部分やサイド部分は伸び縮みするメッシュ素材で作られたポケットが付いている。雨具やボトルなどを入れるのに便利
メンズ、ウイメンズともに3種類の容量をラインナップ。
メンズのスペックは以下のとおり。
「AEROTREK 20」
価格:1万7600円
容量:20L
サイズ:長さ57×幅29×奥行き18cm
重さ:845g
「AEROTREK 30」
価格:1万9800円
容量:30L
サイズ:長さ63×幅31×奥行き22cm
重さ:992g
「AEROTREK 40」
価格:2万4200円
容量:40L
サイズ:長さ71×幅34×奥行き26cm
重さ:1118g
※カラー展開は以下になります 「AEROTREK 20」3色(SEDONA SAGE / SEAGRASS / Nine Iron、Anthracite / Nine Iron / ALLOY、Poseidon / Black Iris / DARK BLUE) 「AEROTREK 30」2色(SEDONA SAGE / SEAGRASS / Nine Iron、BLACK) 「AEROTREK 40」1色(SEDONA SAGE / SEAGRASS / Nine Iron)
日帰りハイクや日常使いなら「AEROTREK 20」、1泊小屋泊なら「AEROTREK 30」、2~3日の山行には「AEROTREK 40」といったイメージですね。
ハイキングやトレッキング用として使い始めたけど、あまりの背中の涼しさと背負い心地の良さに普段から使うようになった、なんてことになるかもしれません。そうそう、夏の旅行にも断然オススメです。
もう日本の夏は、異常な暑さが当たり前になりました。これまでの感覚では、まともに過ごせません。勝手にアップデート(?)した夏に合わせて、バッグもアップデートする段階なのではないでしょうか。
サロモンの背中空きバックパック「AEROTREK」を使うって、ある意味、暑さからの自己防衛手段のひとつかもしれません。名作誕生の予感です。
<文/円道秀和(&GP) メイン写真/逢坂 聡>