手軽かつ高音質でCDの名盤を楽しみたい…。そんな願いをかなえるべく、パナソニックが新たに提案するのが、BDレコーダー「ディーガ」を使った鑑賞スタイルだ。この機能の概要とこだわったポイントについて開発陣に聞いた。
■自分のCDコレクションをより手軽に高音質で聴くための新提案がディーガ
BDレコーダーを使って音楽を聴く…。そんな新しい提案が生まれた理由は、現在の音楽を聴く環境にあった。
「ユーザー調査によると、現在、30~50代くらいの方はCDを多く所有している傾向があります。でも最近はCDを聴くための機器が家庭にないというケースも少なくありません。そこで考え出したのが『ディーガ』を音楽サーバーとして活用してもらう案でした」(村上 塁さん)
BDレコーダーのドライブとHDDをCDリッピングに活用するわけだが、単に保存するだけではなく、良い音で再生するための工夫も施している。それが “ハイレゾリマスター機能” だ。
「CDに記録された音源に対し、高域を補完する帯域拡張と、滑らかさを改善するbit拡張を行います。原音の特徴が復元され、例えば同じCDの曲でも歌手の声がよりクリアで滑らかになるんです」(滝澤拓斗さん)
ただし、レコーダーに保存した音楽をテレビで聴く場合、本格的なオーディオ機器と比べてスピーカーの性能が気になるところ。その不安を解消するのが、小型スピーカーとの組み合わせだ。
「この『ディーガスピーカー』は小型ですが、ウーハーを含めて前面にしっかり音が出力される設計を採用し、十分な音圧を感じられます。さらにハイレゾ音源ファイルがもつ情報をしっかりと引き出せるように、音質を追求しました」(滝澤さん)
「筐体が小型で内部スペースが限られる中で、小型の高音質パーツを採用し、基盤構成も工夫することで、高性能なフルデジタルアンプを搭載することができました」(サンガッカーラ ウデーニさん)
レコーダーに大量な音源を保存して高音質で聴けるだけでなく、使い勝手の良さも重視。快適な操作をも追求したという。
「“CDリッピング機能” で取り込んだ曲は、自動でアルバム情報を取得できます。目的の曲もジャケット写真やアーティスト名などの一覧から、スムーズに探し出せま
す」(谷川賢太郎さん)
思い入れのある名曲が手軽に、しかも高音質で甦る。ディーガの新たな提案には、名盤が持つ魅力を手軽に再発見できるメリットも備わっているのだ。
■音だけでなく映像美にも満足!ディーガが誇る高画質機能
ディーガの最新モデル「DMR-UBZ2020」は、ハイレゾ対応やCDリッピングなど、音楽の新たな楽しみ方を取り入れたモデルだが、BDレコーダー本来の性能面でも満足のいく水準に高めている。特に画質については「Ultra HD Blu-ray」への対応や、質感や色を高精度に補間する機能により、4K 映像を多角的にカバー。最新のメディアが備える高いクオリティの映像と音声を、余すところなく堪能できる。
■高音質×ネットワーク対応で音楽ライフを変える!
名曲のいい音を自宅のさまざまな場所で満たすのにうってつけなのが、パナソニックが提案している“サウンドジャンプリンク”機能だ。音楽サーバーとなるBDレコーダー「ディーガ」に取り込んだ楽曲を、さまざまなオーディオ製品にワイヤレス転送して再生可能。音楽の楽しみが大きく広がる。
そして現在展開しているサウンドジャンプリンク対応機で注目なのが、ハイレゾコンポ「SC-RS75」だ。手軽さと高音質を両立した同モデルを軸に、多彩な機器に込められた思いや技術を、開発陣の言葉からひも解いていく。
■ハイレゾ対応オーディオのいい音を聴かせるメカニズムとは
ハイレゾが普及する中で、音楽ファイルを保存するNASや音源の再生に使うネットワークプレーヤーなどの機器に注目が集まっている。しかし、デジタル機器に詳しい音楽愛好家でなければ、これらを使いこなすのはややハードルが高い。そんな現状を鑑みてパナソニックが提案したのが、ハイレゾとネットワークに対応するステレオシステムだ。
「『SC-RS75』は棚の上などに置いて気軽に音楽を楽しんでもらえるミニコンポです。似たコンセプトの『SC-PMX100』よりもカジュアルで置き場所を選ばない“ハイレゾ入門機”と言えますね」(伊部哲史さん)
奥行き245mm、高さ107mmというサイズは、机上にも置けるコンパクトさ。通常はボディが小さいと音質が犠牲になるが、パナソニックが持つ高音質技術を集結し、この課題もクリアした。
「最大の問題はこのサイズでも十分な低域を出力できるようにすることでした。本来ならボディの奥行きが315mmは必要なのですが、試行錯誤して生み出した“ツイステッドポート”で、その不足分を補っています。低音再生に用いる管状のポートを最適な角度で蛇行させており、空気の流れを妨げずに自然で豊かな低音が再生できるのです」(池田純一さん)
ハイレゾの特徴のひとつである高域の再生についても14mmのドーム型ツイーターでカバー。スピーカーコーンにはミニコンポなどで培ってきた竹繊維を使い、キレの良い音質を実現している。
高音質技術の積み重ねは、デジタルアンプにも見られる。2013年に登場したハイレゾ対応ミニコンポ「SC-PMX9」で初めて採用された技術「Lincs D-Amp」を3世代目に進化させ、新たに投入している。
「デジタル信号を変換する際、時間軸のズレをより高精度に補正し、ノイズや音のひずみを低減します。これは『SC-PMX100』にも搭載される技術。小型ながら上位機と同様のアンプを採用しているのです」(池田さん)
音質とともに本来のコンセプトであるカジュアルさも追求。快適に使える機能も盛り込まれた。
「専用のスマホアプリを使えばネットの設定や再生機能を一括操作できます。スマホ内の音楽再生や、ディーガに保存した音源を“サウンドジャンプリンク”で聴くのも簡単です」(岡崎隆義さん)
CDはもちろん、USBメモリー内の音源再生にも対応。音源や置き場所を問わず、肩ひじを張らずに使える。そんな思想から生まれたパナソニックのオーディオ機器だからこそ、気兼ねなく名曲の魅力を存分に味わえるのだ。
■ディーガ&オーディオで聴きたい!シチュエーション別セットリスト
▼MONING<お気に入りの曲で心地よく目覚める>
ベッドサイドに小型のワイヤレススピーカーがあれば、好きな曲を聴きながら気持ちよく目覚められる。特に軽快なリズムのポップスなどが耳に入ってくれば、テンションを前向きに上げられるので朝には効果的。防水仕様なのでお風呂に持ち込むことも可能だ。
【オススメの3ジャンル】
- ポップス
- ワールドミュージック
- ソウル
▼AFTERNOON<昼の休憩時間を明るい気分で過ごす>
ランチ後のまったりした気分を解消したい時には、刺激のあるロックやEDMで脳を活性化。低音に迫力のある機器で再生すれば、午後の仕事や勉強もテキパキと取り組めるはず。逆にのんびりした雰囲気を大事にしたい時は、ボサノヴァなどの柔らかい音がマッチする。
【オススメの3ジャンル】
- ロック
- ボサノヴァ
- EDM
▼NIGHT<趣味の音楽にじっくりと耳を傾ける>
夜の静かな時間に書斎などに置いたオーディオで聴くなら、やはりジャズやクラシック。ハイレゾ音源と高性能コンポの組み合わせなら、繊細な音のニュアンスも聞き取れるので、名曲の魅力を掘り下げるにはうってつけ。自分だけの時間を満喫できる。
【オススメの3ジャンル】
- ジャズ
- クラシック
- R&B
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(取材・文/高橋 智 写真/田口陽介)