吉田由美の眼☆ハマスタの“リリーフ・リーフ”に乗って、気分はすっかり抑えのエース

取材当日は、プロ野球の公式戦がお休みの日。しかし、そんな日でも、横浜スタジアムではグラウンドのメンテナンスに余念がありません。その合間に、リリーフ・リーフの取材をさせていただきました。

2017年シーズンより、横浜スタジアムのリリーフカーとして導入された日産のリーフ。採用の理由は「100%電気自動車なので二酸化炭素を排出せず、環境&騒音の面でも選手やファンに優しいこと」。またリーフは、神奈川県横須賀市にある追浜工場で車両組み立て、座間事業所でバッテリー製造、横浜工場でモーターを製造している、“横浜にゆかりがあるクルマ”であることも、採用理由のひとつということです。

リリーフ・リーフは、ベースモデルの屋根や助手席側のドアをカット、リアシートには横浜DeNAベイスターズのアイコンである“☆”マークをあしらった専用ソファを採用しています。もちろんソファの色は、ベイスターズブルー。ちなみに、後席はリリーフピッチャーを乗せるためのものなので、本来、シートはひとり用でいいのですが、☆マークをあしらったメイン席の隣には、少し小ぶりなシートがひとつ。これは、リリーフ・リーフを球場ウエディングなどに使用することも想定しての設定だそうです。

足下のフロアは、選手が乗り降りしやすいようフラットにし、しかも、スパイクが触れる面には滑り止めマットを敷くなど、気配りが盛り込まれています。また、夜間のナイターでも存在が引き立つよう、下部分をブルーのLEDアンビエントライト、さらに、ヘッドライトはブルーのポジショニングランプで装飾しています。そしてエクステリアには、随所に横浜DeNAベイスターズのロゴがあしらわれることは、いうまでもありません。

ちなみに、3塁側のビジターチーム用にもリリーフ・リーフはあります。そちらはデザインこそ同じですが、リアシートはブラック。もちろん、☆マークも付きません。

さて早速、試乗(?)とまいりましょう。リリーフエースさながら、リアのソファに座ってブルペンからグラウンドへと出てみました。後席はシートベルトは設定されておらず、ヒップポイントは高め。しかし、座り心地は悪くありません。

普段は、グランドキーパーの方しかリリーフ・リーフを運転しない、とのことですが、今回は特別に、運転席にも座らせていただきました。

リアシートが高い位置にレイアウトされるので、後方視界は悪く、さらに、助手席側のサイドミラーがないので、運転にはかなりの慎重さが必要。また、ピッチャーを乗せたリリーフ・リーフが走行するスピードは、15㎞/h以下。ドアやピラーがないため、当然ボディ剛性は低く、直線走行が基本です。

燃費ならぬ“電費”は、約100mほどの距離を1日に数回往復するだけなのでかなり良好とのことですが、ナンバーが付いておらず、公道を走れないことから、リリーフ・リーフ専用の充電器を、1塁側と3塁側のバックヤードに2器設置したといいます。

ちなみに、リリーフ・リーフをドライブできるドライバーは、4~5名。以前、横浜スタジアムでは、女性のスタッフがリリーフカーのドライバーを務めていましたが、現在は男性のみなのだとか。

次回はぜひ、試合がある時に、リリーフピッチャーを乗せてドライバー体験をしてみたいものです。

(文/吉田由美 写真/江藤義典)


[関連記事]
【日産 ノート e-POWER ニスモ試乗】EVなのにクルマ好き納得の楽しい走り!

吉田由美の眼★世界最速級のEV テスラ「モデルS P100D」は、人やペットに優しかった!

バイクも電気の時代に!BMW初の電動スクーターが登場


トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする