[Gear Maniax #031] 普段使いしたい!給電もできる手回し充電式LEDランタン

まずは注目の手回し充電機能。充電用のハンドルは折りたたみ式。2段階に折りたたまれ、収納状態ではほとんど目立たない秀逸な設計です。樹脂製ですが、乱暴に扱わなければ大丈夫でしょう。

お手本を見せる必要があるとは思いませんが、このように回します。回している最中は、操作ボタンに内蔵されたインジケーターがレッドに点灯するのですが、反対面にあるためお見せすることができませんでした…。

この手の手回しハンドルは回しにくいものが多いのですが、EX-964DLは本体サイズが大きいこともあり、回しやすい部類に入るかと思います。充電インジケーターを見る限りでは、それほどしゃかりきになって回さなくても充電はされている模様。

LEDハンドルの付け根に、USB出力ポートとマイクロUSB入力ポートがあります。最近のLEDライト関連では必須の機能となりつつありますね。EX-964DLも流行に乗り、USBケーブルを使用した充電はもちろん、給電も可能。一時期、中華系メーカーに大きく遅れていた感じもあったGENTOSですが、最近は最新の機能を率先して導入しているイメージが強くなってきています。

このように、充電中は赤色のインジケーターが点灯します。充電中もECOモードであれば使用可能。充電中には使えないライトもあり、これは便利な機能だと思います。充電中もフルスペックで使用できる機種も存在しますが、その場合は電池にかなり強い負荷がかかります。決してオススメはできません。ECOモードだけは使用できるEX-964DLは、大衆向けのアイテムであることを考えれば妥当な設計かと思います。

先ほどまで電気をもらっていた18650バッテリーにお返し中。EX-964DLのもう一つのセールスポイントが給電機能です。パッケージにはPOWER BANKと記載され、カタログ的にも一押しの機能。ただ、内臓の電池の容量は2600mAhで、この画像に限って言えば、緑色の18650電池の方が電気容量が大きいのです。身近なもので例えれば、iPhone SEなどの小型のスマホの電池容量がこれくらい。頼もしい、と言い切れるような内臓電池の容量ではありません。この辺りは価格との兼ね合いもあります。リチウムイオン電池は高価ですから、内臓容量を増やすほどお値段も飛躍的に跳ね上がります。GENTOSにとって、性能と価格のバランスの落とし所がこの辺りということでしょう。

光色は電球色。HI-CRI(高演色)ではないのですが、嫌な色味ではありません。ナチュラルでホッとする温かみのある光。点灯の操作はシンプルで、基本的にはクリックだけで全てのモードとON-OFFを操作できます。中華系ブランドのような複雑さはなく、これはこれで良いと思えるものです。

GENTOSのランタンは、ホヤに相当する内部のガラス面と、シェード(外部のガラス面)の仕様がさまざまにあり、試行錯誤の努力が伺えます。EX-964DLの場合、シェードが半透明のタイプ。推測ですが、電池やLEDのパワーに余裕が出てきた結果、このような仕様が増えているのではと思います。

付属の折りたたみ式S字フックで天井に吊るしてみました。テントの中や、こうした倉庫では反射光によってかなり広く光が広がります。HIGHモードであれば、真下でも文字を読むことはできます。しかし、野外などではこうした使い方には向かないと思われます。バウンスが得られない環境では、真下は暗く感じられるはずです。

こうして卓上で使用するのがこのランタンの本来の使い方でしょう。この方法であれば、暗めのモードでも手元には十分の明るさ。面積の広いシェードにより、直接ランタンを見ても眩しさは軽減されます。半ばお遊び要素とも言えますが、ロウソクの揺らめきを再現したキャンドルモードも搭載されています。雰囲気重視の方はぜひお試しください。

ランタンとしてはスタンダードなサイズのEX-964DL。防災用やキャンプ用にしまいこんでおくよりは、充電機能を活用して日常的に使用するのに向くランタンかと思います。その上で、レジャーや緊急事態にも活用できるアイテムですね。いざという時には情報端末を充電することもでき、便利に活用できるかと思います。(アカリセンター価格:9280円)

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(文・写真/アカリセンター・HATTA)

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