Appleは2017年6月、10.5インチのiPad Proを発売しました。同シリーズはそれまで12.9インチ、9.7インチの2サイズで展開してきましたが、10.5インチが登場し旧9.7インチモデルに置き換わりました。
モデルは両サイズともに最新のA10Xチップを搭載。従来モデルのA9Xチップに対し、さらに性能が向上しています(CPUは30%速く、グラフィックス処理は40%速くなった)。もちろん、「Apple Pencil」や「Smart Keyboard」などの専用アクセサリーを利用可能です。
(1)持ち運びに適したジャストサイズ
10.5インチiPad Proを選ぶメリットは「携帯性と機能性のバランスが良いこと」でしょう。
Apple PencilやSmart Keyboardを利用できるiPad Proでは、「描画」「タイピング」などを利用するシーンが増えます。そのため、アプリによっては、画面サイズが大きい12.9インチの方が使い勝手が良く感じられます。
しかし、タブレットとして持ち運ぶことを考えると、12.9インチモデルは決して軽くはありません。携帯性を重視するなら、スリムな10.5インチモデルがおすすめです。
従来の9.7インチモデルと比べると、本体サイズは若干大きくなりましたが、変化は微々たるもの。幅は4.6mm、高さは10.5mmのみ増加。厚さは変わっていません。
一方、ディスプレイが9.7から10.5インチへと大きくなったことで、画面の迫力は増しています。
ちなみに解像度は2224×1668ピクセルで、P3の広色域を採用。輝度は600ニトで、1.8%という低い反射率も特徴です。
(2)日本語配列のキーボードも使えるように
「Smart Keyboard」はiPad ProのSmart Connector端子に接続して使える別売のキーボードカバーです。充電の必要がなく、磁力でカチッと装着して使用します。持ち運ぶ際には、ディスプレイ面を保護するカバーにもなります。
旧モデルでは英語配列(US)のみでしたが、10.5インチiPad Pro向けのSmart Keyboardでは、新たに日本語配列(JIS)のキーボードも選択できるようになりました。
筆者が特に良いなと思ったのは、JIS配列では「英日入力の切り替え」がスペースキーの両サイドにある「英数」「かな」で行えるようになっていること。旧Smart Keyboardでは最左下にあるキーを押して、切り替える方式でした。こちらは素早い変換には不向きだったので、タイピングを重視する人にとっては嬉しいポイントです。
ちなみに、幅が若干広がったことで、スペースに若干の余裕も生まれました。「A」中央から「L」中央までの距離を測ったところ、およそ5mm広がっていました。
僅かな差ではありますが、タイピングする際の手の緊張も少しばかり緩んだような気もします。