(3)残像感が少なくなったディスプレイ
新モデルでは、画面表示を書き換える速度(リフレッシュレート)が120Hzに上がりました。従来機では60Hzだったので、倍の速度で画面が切り替わります。
つまり、「シャーーー」っと、画面を高速スワイプしても、残像感が少なくなり、滑らかに表示されるということ。

▲リフレッシュレートの向上は、Apple Pencilとの連携で力を発揮する
ちなみにiPad Proでは、別売のApple Pencilを組み合わせると、綺麗に手書きのメモを取ったり、絵を描いたりすることができます。実は、リフレッシュレートが向上したことで、Apple Pencilの素早いレスポンスがディスプレイ上にも反映されるようになりました。

▲Apple Pencilの素早い動きをスローモーションで捉えると、かろうじて遅延が見える。肉眼では遅延はほとんど感じられず、使用感はまさにリアルな鉛筆に近い
筆の動きが素早い人や、緻密で精細な絵を描く人などは、こちらの恩恵も受けられそうですね。
(4)カメラはiPhone 7と同等の画質へ
新モデルには、iPhone 7と同じ1200万画素カメラが搭載されました。F値は1.8で、光学式の手振れ補正にも対応します。つまり、より明るく、ブレの少ない撮影できるようになりました。なお、デジタルズームは5倍までサポートします。

▲手前から10.5インチ、9.7インチ、旧12.9インチモデル。リアカメラの形状がそれぞれ異なる
「iPadを持ち歩いて、そのまま写真も撮りたい」という人もいるのではないでしょうか。さすがに12.9インチモデルを持ち上げて写真を撮るのは一苦労ですが、10.5インチなら許容範囲です。
(5)iOS 11の登場が待ち遠しい
WWDC 2017で発表された次期OSバージョン「iOS 11」では、iPad Proの機能が大幅にアップグレードされる予定です。例えば、下記のような機能が更新されます。

▲ホーム画面下部にある「Dock」に最近使用したアプリが候補として表示されるように。また、「Appスイッチャー」のデザインも改良され、アプリの切り替えが行いやすくなる

▲アプリ間で、ドラック&ドロップでのファイル移動が可能になる。また、「ファイル」アプリケーションによって、ローカルやクラウドのファイル操作が容易になる

▲iPadのロック画面をApple Pencilでタップすると、素早くメモを取れるようになる。インライン描画もサポート。Spotlightを使って手書きのメモを検索することも可能に
こうしたアップデートを経てこそ、iPad Proの真価が発揮されると言っても過言ではありません。
特に「ドラック&ドロップ」など、ファイル操作が強化されることで、よりPCライクな活用も期待できます。iPad Proがビジネスシーンで多用される日も近そうです。