「plan-b classic」との主な相違点は3カ所。もっとも目立つのは背面上部のポーチ部分。classicでは本体と同じナイロンのポーチでしたが、セミハードなものに変更されています。使い勝手は各自好みはあるかと思いますが、何かにぶつけたりするような、ちょっとした打撃からの保護力はかなりアップしているかと思われます。
もう1カ所はその下のポーチ。ポーチそのものは大きな変更はないようですが、背面にあるMALLEシステムのウェビングが凹凸の少ないタイプになっています。よりロープロファイルにして、ひっかかりにくくするためのもの。また、その表面はベルクロのメス型になっており、各種のパッチなどを張ることもできます。
最後はショルダーベルトのバックル。不意に外れるのを防止するためのロックが付属しています。classicのスライド方式に対し、レバー式へと変更されています。スライド式レバーではそれほどクリック感がなかったのですが、レバー式の方はカチッと動作します。バックル自体がしっかりしているので、どれほど必要性があるものかはわかりません。この辺りはさすがにミリタリー、といえる念の入れようです。
変更点を除けば、前作を踏襲したスリムなバッグです。特に幅の狭さが際立ちます。これは、普段車両などに必要最低限のものをパックしておき、車両などからの脱出時に素早く持ち出すコンセプトだから。ザック類によくある左右の張り出しをなくして、狭い出入り口に干渉するのを避けています。日常生活でも、車への乗り降りに最適。自転車・バイクの場合は、障害物や歩行者などに当たりにくくなるというメリットもあるかと思います。
スリングパックなので、最大の特徴は前に回せること。普段はサイドのストラップを締めておけばバッグの位置がずれにくく、中身を取り出す場合にはストラップのバックルを外して回すことで、一瞬で前方に持ってこられます。こうして立ったまま中身へアクセスすることができるため大変便利です。
メインコンパートメントは、三方向をダブルジップで開く方式で、ガバッと開けます。パッキングをしたり地面に置いて中身を展開する場合には迅速。内面にはメッシュ状のポケットが装備されていて各種小物を分類しやすくなっています。
左右の側面は仕切り板を固定するための起毛素材を採用。全面ベルクロのメスになっており、オスの接着面を持つ仕切り板はどこでも好きな位置で固定できます。
細長いバッグなので、上下に分けて収納する場合には活躍します。不要な場合にはどちらかの壁に貼り付けておけば紛失の心配もありません。
背中のハイドレーション収納ポケットはこの手のバッグではお約束ですね。不要な人は折りたたんだ地図などを収納することもできますが、幅はB5クラスが限界と思われます。
下部からハイドレーションのチューブを出して上まで導くため、ショルダーストラップにはコードホルダーを何カ所かに配置。活用すればイヤフォンやヘッドセットなどのケーブルを邪魔にならないよう固定することも可能かと思います。また装着できる装備は限定されそうですが、MOLLEシステムのウェビングもあります。
側面には内容物を引きしぼるためのコンプレッションストラップと、ここにもやはりMOLLEシステムのウェビングが。こちらはポーチなど好みでさまざまなものを取り付けられます。
スリムなボディ、タクティカルな仕様が好みならイケるバッグだと思います。収納力はサイズ感なりといったところですが、自転車+電車通勤などでバッグの向きを変える必要がある場合には便利かと。極太のショルダーストラップはなかなか一般商品では少なく、インパクトがある部分だと思います。
>> 連載[Gear Maniax]
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(文・写真/アカリセンター・HATTA)
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