■鉛筆のように持てて使い心地も軽やか
鉛筆を使うことはほとんどない――。年齢を重ねると共に、その傾向は強くなります。「大人の鉛筆」はそんな“鉛筆を使わない大人”が多数派のなか、「書くことの喜びを知って欲しい」という思いから誕生しました。
「大人の鉛筆」は、本体内の芯を繰り出して使います。構造はシャープペンそのものですが、鉛筆ならではのぬくもりが感じられる木の軸や、その軸のなかに入れる芯など、ほかの部分はほぼ鉛筆と同じように作られています。
芯を入れた状態でも重さがおよそ11gと、その軽さにもビックリ! 普段使っているシャープペンやボールペンに比べると圧倒的な軽さです。さらに、本体は鉛筆に多い六角形で、持ちやすく転がりにくい構造になってます。まさに、鉛筆のデザインと利点をそのまま踏襲したともいえます。
■シャープペン構造、だけど“削って”使います
「大人の鉛筆」の大きな特徴。それは、シャープペンの構造でありながら“削って”使う点にあります。前述の通り、「大人の鉛筆」の芯は通常の鉛筆と同じ芯を使用します。そのため、はじめて芯を繰り出したときは、先端が太いままなのです。
この太い芯を、専用の削り器を使って削ります。芯を1cmほど繰り出したら、芯の先端を削り木の刃に当てて、本体をくるくる回しましょう。削り終わったら、芯を使いやすい長さまで引っ込めます。
鉛筆を削るときって、ガリガリと木を削る音がしたり、削りカスが辺りに散らばったりしますが、「大人の鉛筆」の場合、ほとんど無音でゴミを出さずに削れます。
ちなみに、一般的なシャープペンと比較した線の太さがコチラ。「太過ぎず、細過ぎず」といった塩梅で線を引けることがわかります。
■スラスラ書けて速記にもGOOD!
さて、基本的な使い方がわかったところで、筆者はこの「大人の鉛筆」を、メモを走り書きしたいときや、思いついたアイデアをとっさに書き留めたいときに使うことを、強く強くおすすめしたいです。その理由は下記の通り。
1、 芯が折れない
「大人の鉛筆」は鉛筆と同じ直径2mmの芯を使用。太く強度のある芯を採用しているため、力を入れ過ぎても折れにくい構造になっています。その結果、一般的なシャープペンのように、芯が折れる度にペン尻をノックしたり、替え芯を入れ直したりする必要がないので、筆記時のタイムロスを防げるのです。
また、筆圧の弱い人でも、しっかりした線を書くことが可能。とっさの走り書きにも対応し、あとから見ても読みやすい字を書くことができます。
2、 尖ってなくても書ける
通常の鉛筆で字を書くとき、芯がなくなってきたら削る必要があります。しかし、「大人の鉛筆」はペン尻をノックするだけでOK。芯は太くなってしまいますが、「大人の鉛筆」の場合、芯を尖らせなくても筆記は十分に可能です。むしろ、「太い芯で柔らかい線を書きたい」という人は、無理に削らなくてもいいくらい。作業を中断せず、思いついたことを紙にガシガシ書いていけます。
3、 柔らかい書き味
「大人鉛筆」の太い芯は、不純物が少ない黒鉛の粉と粘土だけを混ぜて焼いています。そのため、鉛筆そのものの書き味を楽しめます。
筆者はシャープペンのカリカリとした書き味や細い線も好きですが、鉛筆特有の柔らかい書き味や、書いていくに従って変わる線の太さなども大好きです。急いでメモを取るときも、芯を紙に走らせたときの感覚が柔らかければ、リラックスして文字を書けますよ。
以上が、「大人の鉛筆」を速記用におすすめしたい理由です。通常のシャープペンにありがちな、度重なる芯の補充やノックは、小さな動作ながらタイムロスにつながるもの。鉛筆とシャープペン両方の便利さがフルに生きた「大人の鉛筆」でストレスフリーの筆記を楽しんでください。
「大人の鉛筆」のパッケージを開くと、販売元である北星鉛筆の「鉛筆にかける思い」を読むことができます。
そこには、「ガシガシ書いて、さらさら書いて、書くことの喜びを再認識してください」という一文がありました。
アイデアを書き留めたり、思いのまま図を描いたりするのに何を使うかは本人の好みによるものでしょう。筆者も、「メモはボールペン派だ」という人に、無理矢理鉛筆を勧めようとは思いません。しかし、安定感のある芯で柔らかい書き味を楽しめるのは、鉛筆ならではだと思います。
今回は、ビジネスシーンでも使いやすい色・質感の「大人の鉛筆 彩 黒色 芯削りセット」を使用。販売価格は734円です。ほかに、ペン尻にスマホを操作できるタッチペンがついた「大人の鉛筆に、タッチペン。」も842円で販売。昔懐かしい鉛筆の書き味で、仕事のモチベーションを上げてみませんか?
>> 北星鉛筆「大人の鉛筆」
[関連記事]
高級鉛筆の代名詞“ハイユニ”が50周年!記念セットが限定発売
ノックは使い始めの1回だけ!自動芯出し機構シャープペン「orenznero」【文具のツボ】
(取材・文/神戸紅実子)
編集プロダクション「ゴーズ」に所属。”平成生まれ昭和育ち”ながら、スマホやアプリに関する記事を若者文化に乗り遅れまいと執筆中。東横線ユーザーだが、ときどき中央線沿線にも出没する。
- 1
- 2