そこまでガンダムに詳しくないから楽しめるかなぁ、と不安を感じたアナタ。大丈夫です。入口にて、レシーバーとイヤホンで作品紹介をしてくれる音声ガイドサービスもあります。しかも、「白の章」「赤の章」「黃の章」と3つが選べ、それぞれアムロ・レイ役の古谷徹、シャア・アズナブル役の池田秀一、ミライ・ヤシマ役の白石冬美がガイダンスをしてくれます(各1台520円)。
ATMOSPHERIC ENTRY
第1章:オープニングシアター「大気圏突入」
さてさて、まず会場で体験することになるのは、ホワイトベースのメインブリッジを模した入れ替え制シアター。大気圏突入時の戦闘を、大スクリーンで観ることができます。放送時間は約5分。
巨大スクリーンに映されるガンダムとザクの戦い、飛び交う銃弾、ブライト艦長やミライさんの作戦指示はまるでクルーの一員になった気分。ガンダムが目前に来ると、本当にデカイ! 味方機ならまだしも敵機が現れると、ものすごい絶望感に襲われます。冷静に対応するミライさんの精神力、ハンパじゃないっす。
MAKING OF GUNDAM
第2章:メイキング・オブ・ガンダム
シアターを抜けると、ついに出ました。設定資料の嵐! 最初のコーナー「物語のはじまり」では、ガンダムの初期段階の企画「ガンボーイ」、総監督・富野由悠季の作業デスク、安彦良和と大河原邦男が手がけた原画やラフイラストの数々が堪能できます。
特にキャラクター原案ではオドロキの内容が。アムロ・レイって初期設定では「本郷東」という名前だったようです。え、じゃあもしかしたら「本郷、いきまーす!」とか言っていた可能性もあるってこと……。なんかいやだなぁ(笑)。もちろん、他のキャラクターにも原案がありますので、自身の目でご確認ください。
「近未来の宇宙で」
2つ目のコーナーは「近未来の宇宙で」。美術監督の中村光毅が中心にビジュアル化したSF設定を、美術ボードや模型を交えて紹介しています。本当に細部まで描かれており、目を奪われる作品が多いですが、注目して欲しいのは天井にある惑星とスペースコロニーの立体模型。なんとこれ、原作と同じ位置関係になっており、距離なども計算されているそうです。やり過ぎぃ!
「戦争と人間の性」
そして3つ目のコーナーは「戦争と人間の性」。アニメーションディレクター・安彦良和が描いたやく500点の原画が所狭しと飾られています。原画ですけど、キャラクターがなんか生き生きしてる! お気に入りのシーンも展示されてるでしょうから、アニメ版を復習しておくと楽しみが増えますね。
では次に行こうと思ったら…。ナニコレ、金と銀のガンダム発見! これは貴金属ジュエリーの老舗・田中貴金属ジュエリーが、ガンダムの第1シリーズTV放映開始35周年を記念して制作されたアイテムとのこと。
左は純プラチナ製で、右は純金製。純金製は展覧会終了後に販売開始となり、お値段なんと2000万円!!!!! ニ、ニセンマンエン? もし筆者がそんな物買ったら、嫁にビームサーベルで両断されますけど……。どんな方が買われるのか、そっちの方が気になります。
「激突・モビルスーツ」
お待たせしました。4つ目のコーナーでは、「激突・モビルスーツ」が展示されています。メカニックデザインを担当した大河原邦男が描いた、モビルスーツや戦艦などの設定資料を多数展示。また、グフ・ザク・ジム・ドム・ビグザム・ガンダムの劇中シーンを再現したジオラマもあります。へ~、ふ~ん、とか言いながらキョロキョロしていると……。
最大のみどころ「ガンダムヘッド」
ギャー! なんかすごいのあった! これはTV版第43話より、ア・バオア・クーでジオングと死闘を繰り広げる「ガンダムヘッド」。その大きさもさることながら、リアルな質感といい壊れ方といい、圧倒的な存在感です。周囲の人も思わずあっけにとられるクオリティ。今回の展示会における、最大の目玉と言っても過言ではないでしょう。
GUNDAM FOR THE FUTURE
第3章:ガンダムは終わらない
ジオン・ダイクンの銅像を超えると最後のコーナー。2015年10月31日には第2話が公開される「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」に関する制作資料や、ガンダムシリーズを紹介するプロジェクションマッピング映像「ALL G トリビュート・クロニクルVer.2」が観られます。さらに、大阪展での「ガンプラ大作戦」で来場者が制作したガンプラ1000体を一堂に展示。お土産用の販売店では、限定商品なども取り扱っています。
以上、ガンダムのコアな世界に触れられる展示会の見どころになります。友達を誘って行くもよし、「父ちゃんな、昔このガンダムってゆーのが好きだったんだよ」と子どもを連れて行くもよし、魅力いっぱいのガンダム展を堪能してください。
会場:六本木ヒルズ・森タワー52F 森アーツセンターギャラリー
開場時間:10:00~20:00 入場料:一般・大学生/2000円(当日)、中高生/1500円(当日)/4歳~小学生800円(当日)
http://www.gundam-ten.jp
(文/三宅隆)
(C)創通・サンライズ
- 1
- 2