まず睡眠にとって、照明は非常に重要な要素です。人間は睡眠・起床のサイクルには、「メラトニン」というホルモンの作用が大きく関わっています。そして、このホルモンの分泌は、光を浴びることによって制御されます。
つまり、夜に明るい光を浴びるとと安眠できなくなるということ。反対に朝に光を浴びないと、すっきりと目覚めることができず、体内時計が徐々にずれてしまいます。
■画面の照明の影響を軽減させよう
そんな理由で、深い睡眠を得るためには、睡眠前に部屋のライトやテレビなどのディスプレイを消し、極力照明を見ないことが重要です。しかし、今どき夜にiPhoneの画面を全く見ないということは難しいですよね。
そこで使えるのが、画面の色温度を調整できる「Night Shift(ナイトシフト)」機能。これをオンにしておくと、指定した時間帯に画面の色が黄~オレンジなど、温かみのあるものに変化します。画面のバックライトが睡眠に及ぼす影響を多少軽減できるはずです。
ちなみに、「設定」アプリから時間帯の開始・終了時刻をカスタマイズできます。画面の色温度も調整できるので、覚えておきましょう。
■就寝時間を知らせるアラームを活用
また、就寝・起床のタイミングについては、なるべく毎日同じ時間に習慣づけていくことが重要だと言われています。とはいえ、仕事や人付き合いがあると、なかなか同じタイミングでベッドに入るということも難しいものです。
せめて「そろそろ寝る時間だぞ」と通知されれば、少しでも夜更かしを予防できるかもしれません。「時計」アプリにある「ベッドタイム」で時刻を設定しておくことで、こうしたリマインダーが利用できます。
「ベッドタイム」では、睡眠時間を手軽に計算できます。就寝時刻と起床時刻を選択すると、合計の睡眠時間が表示されます。そのまま時計をスライドさせることで、おなじ睡眠時間を維持したまま就寝時間と起床時間を変更することも可能です。
■睡眠の質を分析する周辺機器もある
より本格的に睡眠を改善するには、周辺機器を活用して、睡眠の質を計測しても良いかもしれません。
Apple Storeで購入できる「Beddit 3 Sleep Monitor」は、帯状の睡眠トラッカー。シーツの下に敷いて寝ることで、睡眠時の動きなどを計測できます。1人用の製品なので、2人で同じベッドで寝る場合には、別々のトラッカーを用意する必要があります。
睡眠時の動きのほか、心拍数、呼吸も計測可能。アプリの画面でリアルタイムに計測結果を確認できます。例えば、咳払いをするだけでも、動きがあったと反応するほど繊細に感知します。
睡眠時間、睡眠効率(ベッドに入っている時間と実際に寝ている時間の比率)も算出され、起床時に睡眠が点数として表示されるので、どのくらいよく寝られたかを客観的に判断する助けになります。
iPhoneのマイクを使って睡眠のいびきも感知されます。そのほか、USB経由で接続するプラグにはふたつのセンサーが付いており、温度と湿度を計測。就寝時の環境についても測定できるのが特徴です。また、アルコールやコーヒーを摂取したことや、運動をしたことなどは、メモ欄に手動で記録できる仕様となっています。
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ついつい甘く見がちな睡眠ですが、身体にとっては非常に重要。健康だけでなく、仕事や勉強の効率にも影響してきます。良い習慣を作るために、まずはiPhoneを使って意識を改善してみてはいかがでしょうか。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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