■スマート家電からスマートホームへ
ネットにつながるスマート家電は日本ではまだ数が少ないのですが、海外では既に多数販売されており、もはや当たり前となっています。世界的な大手メーカーの白物家電では冷蔵庫や洗濯機といった大きな家電はもちろん、照明や小さな調理家電までコネクトできることに驚きました。
スマート家電はスマートフォンやタブレットで操作や設定ができるので便利です。IFAではさらに一歩進み、そういった別々の家電を一括で管理し、コントロールしてライフスタイルをより豊かにする「スマートホーム」の展示に力を入れていました。特にシーメンス、ボッシュ、ミーレ、サムスン、LGエレクトロニクスなどは、家電をコントロールするためのプラットフォームについてデモを行い、ハブを目立つところに展示していました。
家電のコントロールについては、メーカーによってプラットフォームが変わります。サムスンのように完全に独自のプラットフォームを貫いているものもあれば、LGエレクトロニクスのように自社プラットフォームにGoogleアシスタントなどをビルトインできるものもあります。
ハブを経由して音声で家電をコントロールできれば、年々複雑になっている白物家電も、より簡単に操作ができるようになります。「帰宅前にエアコンも照明もつけておいて、スピーカーの電源をONしておいて」といった複数のコマンドを、離れた場所からできたらラクですね。住む人のライフスタイルに合わせて、手間をかけずに快適な環境で過ごせる未来がすぐそこにきています。IFAの「白物家電エリア」では、そういったデモンストレーションに多くの来場者が足を止めて見入っていました。
LGエレクトロニクスのスマート家電向けプラットフォームは「Smart ThinQ」。スマートホーム時代の到来を見据えて、通信機能などを持たない家電でもスマート家電に変えられるセンサーデバイスも用意されています。ハブとなるのは筒型の「Smart ThinQ Hub」ですが、ロボット型のタイプもコンセプトモデルとして出展されていました
ボッシュ/シーメンスエリアで展示してあったパーソナルアシスタントの「Mykie(マイキー)」。ちょっとした会話も楽しみながら、背面にはプロジェクターを搭載しているので、料理のレシピを壁で確認しながら料理を楽しめます
■洗濯モノを分けて同時に洗える縦型の2槽式ドラム式洗濯機
ドラム式洗濯機は日本でも人気の白物家電ですが、海外のメーカーではなんと「2槽式」が続々登場し。白物家電コーナーの目立つ場所に展示するメーカーも多く、今後も増えそうな勢いです。
2層式といっても槽が横に並んでいるのではなく、縦に並んでいる縦型です。横に並んでいるわけではないので場所はとりません。メインの槽ではたっぷり洗うことができ、乾燥まで可能。もう片方の槽はサブ扱いのもので容量も小さく洗いだけ。つまり、ドラム式洗濯機に小さな洗濯機がもう一つ合体している洗濯機なのです。
2槽式のメリットは、色物や子どもの汚れ物、ペット関連のものを分けて同時に洗えること。小さな洗濯機を別途購入するご家庭もありますが、これがあればその必要はありません。短時間で終わるのも嬉しいですね。
そんな2槽式のドラム式洗濯機ですが、メーカーによって槽の位置が違っているところは興味深いところです。
ネットワーク経由でスマートフォンやタブレットからそれぞれ細かく設定もできるので、使い勝手もよさそうでした。日本ではまだ見かけませんが、世界ではこれから増えていきそうな家電です。