■ホテル名でもある“KUMU”に込められた意味とは
長期滞在者には助かるランドリーもあります。廊下と仕切るガラスには圧巻の洗濯バサミが! すぐにランドリーだと分かる実用性と、思わず見入ってしまう芸術性が、ホテルの雰囲気にマッチしています。実は「KUMU金沢」には、他にも各フロアに金沢や北陸にゆかりのある作家のアート作品が飾られています。
KUMU金沢の中川さんによると「“KUMU”にはさまざまな意味が込められている」といいます。
「1階の天井にある木組みも“組む”です。また観光で訪れた人たちに金沢という土地の雰囲気を味わってもらうために、金沢の空気や文化を“汲む”という意味もあります」
そして観光客だけでなく、金沢に住む人たちにも開けたホテルにしたいという想いから、“シェアホテル”がコンセプトになったとのこと。
「だから1階のスペースでは、地元の方も楽しめるイベントを開催できるようになっています。地元の方々とは空間のシェアを、そして金沢を訪れる方とは思い出の時間のシェアをできるホテルになれればと思っています」(中川さん)
だからこそKUMU金沢には、1階以外にもいくつかの共有(シェア)スペースがあるんです。
■1階のカフェスペースでゆったりモーニング
1階のカフェスペースは朝、宿泊者の朝食用レストランとして利用されます(モーニングビュッフェ1000円/7:00~10:00)。
この1階のスペース、通常は「KISSA & Co.」という名前で、カフェ・喫茶室として営業しています(営業時間11:00~23:00)。中央のカウンターには、地元金工作家が選んだ茶釜や茶道具をはじめ、地元在住の陶芸家の器が並んでいます。禅や茶の湯が発展した金沢の武家文化を現代に汲み取る「KUMU金沢」らしく、店名は禅語「喫茶去(きっさこ)」から来ているのだとか。
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リノベーションを手掛ける会社がオフィスビルをリノベして生まれたホテルは、歴史ある街に異文化を持ち込むのではなく、その土地の文化を汲み、地元の人たちにも利用してもらうべく生まれた、まさに“シェア”ホテル。
金沢の文化に触れるだけでなく、グループ旅行や家族旅行の人にとっては、ルームチャージならではのお得さもあります。金沢観光の拠点にはもってこいの古くて新しいホテル「KUMU金沢」、ちょっと泊まってみたくなりませんか?
>> KUMU金沢
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(取材・文/&GP編集部 円道秀和)