【東京モーターショー2017】はたらくクルマも充実!マニアックモデルBest10

◎ボルボトラック「FHシリーズトラクタ」

トラックや建設機械も手掛けるボルボは、日本市場にも各種モデルを導入しています。今回のショーでは、ボルボトラックの最新仕様となるFHシリーズトラクタを参考出品しています。

重量物運搬やコンテナの牽引、長距離輸送で活躍する大型トラクタで、FHシリーズはボルボトラックのフラッグシップ。現行モデルのデビューは2012年ですが、年々、強化される規制に合わせて進化を継続。今回のショーで公開されたのは平成28年排出ガス規制に適合予定のEURO6エンジン搭載車で、排気量13リッター、最高出力540馬力を誇る直列6気筒エンジンを搭載しています。

衝突被害軽減ブレーキ付きアダプティブクルーズコントロールや、レーンキーピングサポート、レーンチェンジサポートなど、最新の安全装備も標準搭載予定で、その充実ぶりは高級乗用車と変わりません。ボルボらしいクリーンなインテリアも含め、はたらくクルマの最先端モデルに触れることができるのも、モーターショーならではです。

◎スカニア「R500」

東京モーターショー初出展となったスウェーデンのトラック・バスメーカーであるスカニアは、先頃モデルチェンジした新型モデルを日本初公開。世界的にプレミアムトラックブランドとして知られる同社ですが、2009年の日本法人設立以降、わが国でも重量物運搬をはじめとした分野で高い評価を得ています。

今回のモーターショーでは、ラベンダーカラーに塗られたトラクタ仕様の「R500」と、バン仕様の「G360」を展示。上級モデルのR500は、排気量12.7リッター、最高出力500馬力の直列6気筒エンジンを搭載しています。

北欧をはじめとするヨーロッパでは、トラックドライバー憧れのブランドともいわれるスカニア。その凛々しく堂々たる姿には、はたらくクルマ愛好家でなくてもくぎ付けになること間違いナシです!

◎日野「ポンチョEV」

日野自動車のブースはといえば、14年ぶりにフルモデルチェンジを行った大型トラック「プロフィア」、ダカールラリーに参戦した「レンジャー」など、今回も見どころもいっぱいです。でも改めて注目したいのは、小型バスのポンチョをベースとしたポンチョEV。

普段、何気なく利用しているバスですが、環境問題への取り組みは公共交通手段にとっても大きなテーマ。このポンチョEVはその名のとおり、動力源をディーゼルエンジンから電気モーターに置き換えたモデルで、東京都の墨田区や羽村市、石川県の小松市などで営業運行を行っています。

場内展示のため走行シーンを体験することはできませんが、最新のEVコミュニティバスをじっくりチェックしてみるのも楽しいのではないでしょうか。

◎三菱ふそう「Vision ONE」

電気商用車ブランドであるE-FUSOを立ち上げ、今後数年以内にトラック・バスの全車種で電動化モデルを開発すると発表した三菱ふそう。今回の展示においても、Vision-ONEと呼ばれる完全電動大型トラックのコンセプトモデルを世界初公開しました。

コンセプトモデルらしい未来的なデザインも見どころですが、注目すべきはそのスペック。Vision-ONEは車両総重量23.26トン、最大積載量11.11トンという大型トラックで、現在のディーゼルエンジンを積む同等車両に比べても、積載量は1.8トン少ないのみ。さらに航続距離も、1回の充電で最長350kmの走行を可能にしているそうです。

三菱ふそうでは、小型電気トラック[eCanter」の納入も間もなくスタートする予定。さらに4、5年以内に大型電気トラックの市販化も目指しているとアナウンスしました。市販モデルがどのようなカタチになるのか、Vision-ONEを眺めつつ想像を膨らませてみてはいかがでしょう。

◎ヤマハ「クロスハブコンセプト」

これは、はたらくクルマというよりも、レジャービークルでしょうか。2輪やモーターボートなど、幅広いジャンルの製品を手掛けるヤマハですが、ここ数年の話題といえば、4輪車への事業参入です。そして今回のショーでは、4人乗りのコンパクトピックアップを参考出品しました。

クロスハブコンセプトは、全長4490mm、全幅1960mmのボディに、4人分のシートを確保。さらに、モーターサイクル2台を搭載できる荷台も備えています。

ヤマハは海外向けに小型4輪バギーの開発・製造を行っていますし、その他ジャンルを見ても、4輪生産が十分可能な技術を有しています。このクロスハブコンセプトも、デザインコンセプトなんていわず、ぜひ発売を検討して欲しい1台です。

(文/村田尚之 写真/田中一矢、三菱ふそう)


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