■「Face ID」はほとんどのシーンで利用可能
iPhone Xでは、ホームボタンが廃止されたことで、ホームボタンに搭載されていた指紋認証機能「Touch ID」が使えなくなりました。その代りに顔認証機能の「Face ID」が新搭載されています。
Face IDは一度登録すると、スリープ復帰した際に、ほぼ一瞬でロックが解除されます。ロック画面には、上部にカギのアイコンが表示され、認証が完了したときには、開錠されたアイコンに変わるという演出もありますが、実際にはこれを待つ必要はありません。
画面を起動して、そのままの流れでスワイプアップすれば、同時進行でFace IDがロック解除のための認証を済ませてくれます。
なお、アプリの購入やApple Payの認証にも使うかどうかは設定のメニューからカスタマイズ可能です。
どんなアイテムを身に着けると認証できなくなるかも、検証しました。まず、問題なく認証できたアイテムは、「帽子」「眼鏡」「サングラス(不透明で目線が見えないくらいのもの)」「被り物(輪郭が隠れるが口元は見える)」。ちなみに「暗い場所」でFace IDを試した場合も、問題なく認証されました。
一方、Face IDが上手く機能しなかったのは、「マフラー(口元を隠す状態)」「マスク」を身に着けていたとき、同じく「付け髭」も認証できるのは50%くらいの確率でした。
検証した上で、おそらく「口元」で判断する割合が多いのだろうと筆者は思っています。マスクや深めのマフラーを頻繁に使う場合には、パスコードを頻繁に利用することになるので、パスコードを4桁に設定しておくとラクかもしれません。
ちなみに、Face IDの登録者以外が、そのiPhone Xのロック画面をのぞきこんでしまうと、「第三者がロック解除を試みている」と判断され、ロック解除が失敗した扱いになります。解除に5回失敗する(つまり他人が5回iPhone Xをのぞき込む)と、一時的にFace IDでロック解除が行えなくなり、次の1回のみ手動でパスコードの入力が求められますのでご注意を。
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まだまだiPhone Xの魅力は伝えきれていませんが、とにかく新鮮な機能やデザインが楽しい1台です。価格もiPhone 8/8 Plusからちょっと背伸びすれば手に入るレベル。ぜひ購入して「スマホの次の10年」を先取りで試してみてはいかがでしょうか。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。