【理由1】ちょうどいいサイズ感
iPhone Xの画面サイズは5.8インチ。iPhone 8が4.7インチで、iPhone 8 Plusが5.5インチなので、かなり大きく思いますよね。でも、インチ数は画面の対角線の長さを示すもので、インチ数=ディスプレイ面積ではありません。iPhone Xの画面は縦長なので、インチ数は大きいですが、ディスプレイ面積はiPhone 8 Plusと同等か、若干狭いくらいです。そのため、iPhone 8 Plusの横幅が78.1mmであるのに対し、iPhone Xは70.9mmに抑えられています。
これまで、iPhone 7など4.7インチ画面のiPhoneを使っていて、「もっと画面が大きいといいが、持ちづらくなるのは嫌だなぁ」と思っていた人は少なくないのではないでしょうか? iPhone Xの横幅はiPhone 7より3.6mm太いだけなんです。男性はもちろん、女性の手でも片手で楽に持てて、ほとんどの操作は片手でこなせるはず。ちょうどいいサイズ感なんです!
【理由2】クセになる操作性
iPhone Xにはホームボタンがありません。そのため、従来のiPhoneとは操作の仕方が若干異なります。
例えば、ホーム画面に戻るには、画面下端から上方向にスワイプします。アプリを切り替えるには、上方向にスワイプした指を画面中央で止めます。最近使ったアプリ一覧が表示され、そこから使いたいアプリを選べます。従来、ホームボタンの長押しで起動できた「Siri」は、電源ボタンの長押しで起動できます。
長年iPhoneを使っていた人がiPhone Xに機種変更すると、無意識にホームボタンを押したくなるかもしれません。でも、そんな違和感を感じるのは、せいぜい3日くらい。3日も経てば、逆にiPhone 8を手にしたときに、画面をスワイプしたくなるはずです。
これは筆者の個人的な見解ですが、入力デバイスが少ない端末のほうが、操作がシンプルだと思うんですよ。初期のスマホには、タッチパネルとハードウェアキーボードの両方を備え、どちらでも入力できることをセールスポイントにしていた端末もありますが、あまり普及しなかったですよね。ここ数年、iPhoneのホームボタンは、指紋センサーが搭載され、さらに感圧式になったりと機能が増えて、使いこなしが難しくなっていました。
新しいiPhone Xを使い続けると、「そもそもホームボタンって必要だったのかな?」と感じたりもします。Androidでもホームボタンがない縦長ディスプレイが主流になりつつあるので、いち早く新しい操作性に慣れておくのも得策かもしれませんよ。
【理由3】なんだかんだ言っても便利なFace ID
ユーザーの顔を記憶して顔認証でロックを解除できる「Face ID」。これ、めちゃくちゃ便利です。従来の指紋センサーもスピーディーな認証で快適に使えましたが、Face IDは、iPhoneを手にして、「メールでもチェックしようかな」てな感じで、画面を見るだけでロックが解除されるんです。“ロックを解除する” という感覚ではなく、“勝手に解除される” といった感覚です。
Face IDは、顔を画像として記憶するではなく、3万以上のドット(点)を顔面に照射して、立体的にマッピングする仕組みです。それにより、眼鏡をかけていようが、髪型を変えようが、ユーザーの顔を正しく認識してくれるというわけです。
しかし、ネット上でのiPhone Xの評判をチェックしていると、「Face IDが使えねぇ」みたいなコメントをたまに見かけます。たしかに、Face IDはときどき顔を認識してくれず、パスワードの入力を求めてくることがあります。例えば、マスクを着けているとき。顔の半分近くがマスクで隠れてしまうため、認識してくれません。寝ぼけ眼でも認証に失敗することがあります。
ですが、そうした認証に失敗する事例が、Face IDのセキュリティの高さを証明しているとも言えます。もし、寝起きの完全に目が開かない状態でロックが解除されるのであれば、誰かに顔の前にiPhoneをかざされて、勝手にロックを解除される恐れがあります。もし、顔の輪郭などが著しく似ている人がいたとして、その人がマスクを着けて他人のiPhoneのロックを解除できたとしたら怖いですよね。
Face IDが使えないときでも、パスコードによる解除はできます。なので、本当に困るのは、マスクだけでなく手袋もしている時でしょう。その状況では、iPhone 8の指紋センサーも解除しにくいですよね? むしろ、マスクをちょっと下げるだけで解除できるiPhone Xのほうが便利だと思います。