【アウディ SQ5試乗】スポーツカー好きも満足の走り!上質な仕立ては“らしさ”満点

見た目はおとなしいのに、ハイレベルな走行性能を備えたクルマのことを指す“羊の皮をかぶった狼”というフレーズ。

やや使い古されたこの表現は、かつて、スポーツカーに比べて走行性能が劣ることが多かったセダン(もっと具体的にいうと、レースでポルシェを相手に健闘した「スカイラインGT」)に対して使われるものだった。しかし、いまどきのセダンは、高性能仕様であれば速くて当たり前。スポーツカーより速いクルマも珍しくないから、あえてセダンに使われることは皆無といえる。

一方、昨今はSUVがどんどん高性能化。スポーツカー級、もしくはそれ以上の俊足ぶりを発揮するSUVも少なくない。それらこそが、現代における“羊の皮をかぶった狼”ではないだろうか。

アウディ「Q5」の高性能仕様である「SQ5」も、まさにそれに当てはまる。最高出力は354馬力で最大トルクは51.0kg-m。停止状態から100km/hまでの加速に要する時間は、わずか5.4秒…。こうしてスペックを並べてみるだけでも、スポーツカーに匹敵する走行性能を備えていることがよく分かる。

【次ページ】速さもラグジュアリー感もアウディらしく図抜けた1台

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