カチカチに凍った氷上を、まずは日産「フェアレディZ NISMO(ニスモ)」で走り始めます。温度は氷点下。時折、強い風によって粉雪が舞う、かなり過酷な状況です。
Zの足下は乾いているので、意外にグリップが高い。ステアリングを切ると、キチンと反応する。せっかくなので(!?)、コーナー手前でアクセルを吹かしてリアを振り出そうとすると、途中で“VDC(ビークルダイナミクスコントロール)”が働いて、つまり、滑り出した車輪に逐次ブレーキがかかるので、曲がりたい方向へクルマのノーズが向く前に、リアのスライドが止められてしまう。ちょっと残念…。
「では!」とばかりに、VDCボタンを長押しして機能を解除すると「アラーッ!」。たちまちZはコントロールを失って、スロットルで向きを変えるところか、真っ直ぐ走るのもままならない。うーん、本当は、こんなにも滑るツルツルの路面だったのですね! 今さらながら、低μ(ミュー)路における電子デバイスのありがたさが見に染みた次第です。
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