■情報を俯瞰(ふかん)できるノート
事務用紙製品メーカー・山櫻のセカンドブランド「+lab(プラスラボ)」が2014年から販売を開始したのが、この「アコーディオンノート」。最大の特徴は、48枚の紙がじゃばら状につながっていること。
普通のノートの場合、書いた内容をひとつの流れで追えるのは見開き2ページが限界。それ以上内容が増えると、ページをめくって情報を新しく書き始める必要があります。しかし、情報量に合わせていくらでも横幅を広げられるじゃばら状のノートなら、書き始めから書き終わりまでを、ひとつの流れで把握可能です。
私もアイデアや会議の議事録をノートにまとめることがあるのですが、書き進めるうちに大事な情報が前のページに埋没することもしばしば。その情報を探すために前のページに戻ると、これまでの思考を中断する必要があり、なかなか考えがまとまらないことがありました。
しかし、じゃばら状のノートなら前のページに“戻る”という作業をしなくてOK。このように、ナイスアイデアが出かかっている思考を中途でストップしなくてよいのです。
「アコーディオンノート」はA5とA4の2サイズ。個人的にはじゃばらを広げても机上スペースをあまり圧迫しないA5サイズの方が、会議の内容をメモしたり、スケジュールを記録するのに向いていると感じました。なお、付属のバンドを使えば持ち運び時に中身がバラバラにならずに済みます。
カラーは、A5サイズ(無地)がチャコール、インディゴ、ルージュ、クラフト、クラフト(文具柄)を展開。一方のA4サイズは、無地はインディゴ、ルージュ、クラフトを、方眼入りはブラック、アッシュ、バーミリオンを展開しています。ちなみに、A5サイズはオンラインショップでのみ罫線入り(バンドなし)が販売されています。
■旅やイベントの記録にも
じゃばらを利用すれば、旅行やイベントの記録を時系列順にまとめられます。通常のA5サイズのノートには貼り付けられない、チケットの半券や地図もページをまたいで貼り付け可能。また、じゃばら状のノートは紙が二重になっているため、サインペンや油性マジックで書き込んでも次の1枚に響きにくく、きれいなノートが作れるのも、魅力的だと思いました。
ただし、48枚の紙がつらなった「アコーディオンノート」1冊を、まるまる記録用に使うのは現実的じゃないと思いました。ある程度情報がまとまったら、ページ上のミシン目で切り離して、ノートとは別に保存した方がよいと思います。
メモやアイデア用にはこれでもよいのですが、記録用に書いた情報を切り離すのはちょっともったいない気もしました。記録用に、ページの少ないノートがあると、さらに使いやすいと思います。
* * *
「アコーディオンノート」の販売価格はA5サイズが702円(オンラインショップで買える罫線入りは486円)、A4サイズが1296円です。アイデアや旅の記録をひとつの流れまとめたい人におすすめの1冊です。
[関連記事]
裏紙だってちゃんとしたカバーを付ければ立派なノートです
日常的に使いたいペンとノート9選【2017傑作品 GP AWARD】
大人的にはどっちが使えそう?文系線と理系線入りキャンパスノート
(取材・文/神戸紅実子)
編集プロダクション「ゴーズ」に所属。”平成生まれ昭和育ち”ながら、スマホやアプリに関する記事を若者文化に乗り遅れまいと執筆中。東横線ユーザーだが、ときどき中央線沿線にも出没する。
- 1
- 2