■夜も昼も美しく取れるカメラ
Galaxy S9/S9+の大きな改良点は、背面カメラです。S9はシングルレンズ、S9+はデュアルレンズ仕様ですが、両機に共通するメインカメラには、機械的な「絞り」の機能が備わっていて、F値を1.5と2.4で切り替える仕組みが初採用されています。
まず、従来のGalaxy S8/S8+でもF値1.7という明るいレンズが採用されていましたが、これがF値1.5という非常に明るいレンズになりました。これにより、従来よりも夜景を鮮明に撮影することが可能になっています。
そして明るいシーンでは、絞りがF値2.4に切り替わります。これにより、明るいレンズでありがちな光の取り込み過ぎによるノイズを抑えられます。
要は、暗くても明るくてもより綺麗に撮れるレンズになったわけです。それでは、実際に従来機とGalaxy S9+で撮影した写真を比べてみましょう。
これらを見ると、やはりF1.5というレンズは明るいですね。また、F2.4に切り替わるという意味も、色々と撮影しているうちに有用であることが理解できました。実際に使っていると気づきにくい変化ですが、どんな場面でもより綺麗な撮影できるようになったのは嬉しい進化です。
■スーパースローモーションは自動と手動を使い分けて
機能としては、スーパースローモーションが追加されました。まず、撮影モードで「スーパースローモーション」を選択します。これで撮影を開始すると、通常動画の合間に960fpsのスローモーション映像を撮影できます。
▼Galaxy S9+で撮影したスーパースローモーションの動画
デフォルトでは、被写体の動きを自動で検知したタイミングでスローモーションが適用されます。端末をしっかりと固定して持ち、画面の中央に表示された四角に被写体が収まるのを待ちます。動きが検知されると、スーパースローモーションで撮影されたことが画面上に通知されます。
この自動検知は、被写体の動きが分かりやすい場合に適しています。デフォルトの設定では、動画撮影中に何度もスローモーションが撮影されるので、ただカメラを構えているだけで、連続するシャッターチャンスを逃さずに済みます。
一方で、自動では検知されづらい被写体・動きもありました。動きのある被写体がすぐに視界外へ移動してしまう場合などです。こうしたケースでは、「自動」→「手動」に切り替えて撮影できるようになっているので、こちらを利用しましょう。
再生画面では、シークバー上にスローモーションが適用された部分が表示されます。各場面にスイッチが設けられ、オンオフを切り替えられる仕様です。ちなみにスイッチではない部分をタップすると、そのシーンの再生へと切り替わります。
また、撮影したスローモーション動画には、35種類のプリインストールされたBGMを付加できます。一見大した動画ではなくても、BGMが付くだけで後から見返すときの面白さは倍増。何気ないシーンも、ときにステキな作品となり、ときにシュールな映像となるでしょう。
▼先ほどの動画をトリミングしてBGMを追加したもの
「ムーブ」「リバース」「スウィング」という3つのエフェクトも適用できます。GIFファイルで出力できるので、SNSなどで共有しやすいですね。
単なるスローモーション撮影だけでなく、それをシェアしやすい素材としても活用できる工夫が施されている点は、ユーザー視点に立ったよいアイデアだと感じます。
ほかにもまだまだ魅力的な機能があるGalaxy S9/S9+。詳細についてはこちらの速報記事でチェックください。日本上陸の有無は明らかになっていませんが、もしあれば今夏モデルの主力ラインナップとなるに違いありません。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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