今年の4月から、スイス製の腕時計とフランス製の皮革ベルトを用いた高級モデル「Withings Activité」(6万1000円)が日本で発売されていますが、7月からは、よりお手頃でカジュアルな「Withings Activité Pop」(2万800円)も発売されました。その「Withings Activité Pop」を10日ほど使ってみたので、使用感などを報告させていただこうと思います。
■軽やかな装着感は好印象
Activité Popに付け替えた第一印象は「軽い」ということ。違和感なく、ず〜っと着けていられます。筆者は、ここ2年ほど、ずっとスマートウォッチを使っていて、今はApple Watch(42mmモデル)を使っていますが、それよりも格段に装着感が軽やかです。
お手頃なモデルということもあり、質感はフツーかなぁと。よく言えば、飽きのこないデザインで、主張しないデザインと言えるかもしれません。筆者は、文字盤がグレイで、シリコンバンドがブラックのモデルを使っていますが、4色のモデルがあり、バンドも交換できるので、色によって印象は変わると思います。
Apple Watchなど液晶ディスプレイを備えたスマートフォッチは、“いかにも感”というかメカメカしさが出てしまうのですが、Activité Popは、フツーの腕時計にしか見えません。誰からも「その時計、いいね!」と言われないので、物足りなくも感じますが、腕時計って、高級ブランド時計を除けば、そういうもんですよね。
初期設定は、非常に簡単でした。同梱の説明書に従って、時計を起動して、スマホにアプリを入れてペアリングするだけ。あとは、基本的には腕に巻いているだけでOK!
■基本的な機能を備えている
計測されたデータは、スマホのアプリで確認できます。アプリを起動したときだけ同期されるので、スマホの電池もさほど消耗しない印象です。歩いた歩数、距離、消費カロリーなどが記録され、目標(1日1万歩)の到達状況によってバッジが獲得できたりします。活動量計付き腕時計としては標準的な機能という印象です。
■睡眠状態の詳細をチェックできる
いいな!と感じたのは、睡眠の状態をチェックできる機能。睡眠時間に加えて、眠りの深さ、起きた回数なども計測されます。普段は、寝るときは腕時計を外すのですが、この機能を試してみるために、Activité Popを着けたまま寝ていますが、違和感はなかったです。
設定した時間に振動するアラーム機能もあるので、目覚まし時計としても使えます。ちなみに、アラームはアプリで設定しますが、時計をダブルタップすると、針がぐるっと回って、設定した時刻を確認できるというユニークな機能もあります。
■いろいろ役立ちそうな50m防水機能
Activité Popは水深50mまでの防水に対応していて、水泳の時間と消費カロリーも計測できます。それは、まだ試していないのですが、防水対応ってのは安心度が高まりますね。Apple Watchも耐水仕様にはなっていますが、バスルームでは外したり、やはり気を遣う必要がありますからね。
■8カ月以上もつリチウムボタン電池がGood!
Activité Popを使ってみて、最も気に入ったのは、充電をしなくていいこと。リチウムボタン電池が使われていて、標準的な使い方であれば、8カ月以上使い続けられるそうです。Apple Watchなどのスマートウォッチは毎日充電する必要がありますし、活動量計機能だけを備えた他の腕時計でも、1週間に1度程度の充電が必要なものが多かったと記憶しています。
Activité Popはヘルスケア機能に特化した腕時計なので、スマホに届いたメールをチェックしたり、スマホをリモート操作したりといった機能はありません。ゆえに、液晶ディスプレイは必要なく、アナログ腕時計と同じデザインを実現できているとも言えます。とはいえ、ヘルスケア機能については、他のアプリと連携させたり、友達と情報をシェアして成果を競い合ったり、機能を拡張できるようです。
フツーの腕時計の装着感、使用感はそのままに、健康管理やダイエットなどのために活動量計を使ってみたいという人は、検討する価値がある時計だと思います。個人的にも、もうちょっと使ってみたいなかぁと。
でも、Apple Watchなどフル機能のスマートウォッチにも良さはあるし……。フツーの腕時計は、気分や服装に合わせて毎日変えられるけど、データが蓄積されるスマートウォッチは使い続けることに意味があるので、そうもいかず……。なんとも悩ましいですが、このあたりが選択基準になりそうです。
(文/村元正剛)
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