吉田由美の眼☆日産「リーフ」でクルマ旅へ。充電中は“もぐもぐタイム”でリフレッシュが正解!

■天然水の工場では“電気バス”を体験!

軽井沢で楽しいアクティビティを満喫した翌朝、私たちはちょっと早起きして、山梨の北杜市を目指しました。リーフにはオーナー向けのアプリが用意されていて、バッテリー残量を分かりやすいグラフでチェックできたり、到着時点でのバッテリー残量予測値を確認できたりするルート検索機能が用意されています。

そんなアプリの中で私が気に入ったのが“乗る前エアコン”という機能。当日朝、軽井沢の気温は氷点下まで下がっていたのですが、スマホ経由でリーフのエアコンのオンにしておいたので、車内はとても暖か。リーフに乗り込んですぐに、快適に出発することができました。

さて、2日目最初の目的地は、北杜市にある「サントリー天然水 南アルプス白州工場」。軽井沢から現地までは、高速道路とアップダウンのきつい一般道を走ります。電池残量が心配になるルートでしたが、残り残量38%で、無事に目的地へと到着。よく晴れた日だったので、清里の辺りからは南アルプスや富士山を眺めることができ、素晴らしい景色を堪能できました。

それにしてもなぜ、こちらの工場を訪れたのでしょうか? 実はサントリーでは、工場の敷地内を走るバスに、二酸化炭素を排出しない電気バスを利用しているから。リーフで行くクルマ旅らしく、EVつながりだったのです。電気バスには、リチウムイオンバッテリーが24個搭載され、使われる電気は、工場の屋根に設置されたソーラーパネルで発電・供給しています。ちなみに、工場で働く方々が着ている防塵服には、1着当たり26本分のペットボトルをリサイクルした素材が使われるなど、徹底してエコを意識した工場です。

「南アルプスの天然水」には、南アルプスを望む工場内にある、広大な森から採取した地下水が使われています。その水は、20年もの年月をかけ、たくさんの地層によって自然にろ過された水。そのため、ミネラルなどが適度に含まれ、美味しいのだといいます。そしてサントリーでは、この美味しく優れた品質の水をキープするために、水・土壌・植生・微生物などの専門家とともに、健全な森づくりにも取り組んでいます。というのも、水の美味しさは、地表部分の土の状態に左右されるから。土の表面を柔らかくする下草や微生物が育っていない森では、表面の土が硬くなってしまいます。そんな森に雨が降っても、雨水は土の中へと浸透せず、表面を流れて川へと流れ込んでしまうため、肝心の地下水は増えないのだといいます。そのためサントリーでは、森の地表をふかふかにする森づくりに力を入れているのです。

工場では、地下水をくみ上げて加熱殺菌やボトル詰めなどを行っているほか、トラック輸送で生じる二酸化炭素などの影響を考慮し、ペットボトル自体もこちらの工場内で製造。そして水の品質は、サントリーが誇る“水のプロ”たちが、厳しくチェックしているのだそうです。ちなみに、南アルプスの天然水は、主に中部地方より東のエリアで販売されている商品。それ以外のエリアでは、鳥取県の奥大山や、熊本県の阿蘇にある採水地&工場で製造された天然水が流通しているのだとか。知りませんでした! 私は日本全国で、南アルプスの天然水が売っているのかと思っていました…。

工場見学を楽しんだ後は、近くにある道の駅で急速充電していたリーフをピックアップし、帰路に就きます。車内はEVらしく静かなので、スタッフたちと会話をしながらドライブを楽しみます。そして、途中の談合坂サービスエリアで、撮影を兼ねて追加充電。今回のように先を急がない旅ならば、充電時間をちょっとした“もぐもぐタイム”などに充てられるので、乗る人もドライブの疲れをリフレッシュできますね。

こうして2日間の、リーフで行くちょっと贅沢なクルマ旅も終了。走った距離は、トータル546.3㎞で平均電費は5.4㎞/kWh。バッテリー残量は20%だったので、約57㎞分を残してドライブ終了です。カタログ上の数値では、充電なしで東京から軽井沢まで移動できますが、実際は、途中のサービスエリアなどで急速充電し、その間にドライバーたちもリフレッシュするといった、余裕あるドライブプランがお勧めです。

(文/吉田由美 写真/村田尚之)


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