■ペアレンタルコントロール機能(機能制限)を有効にする
iPhoneには「機能制限」という機能が備わっています。子どもに端末を手渡す前に、これを有効にしておきましょう。特定の機能について、利用を制限できます。例えば、アプリを追加インストールすることを禁じたり、有害なウェブサイトにアクセスできなくしたりすることが可能です。
ここでは例として、App Storeからアプリを自由にインストールできないようにしてみましょう。まずは「設定」アプリを起動し、「一般」→「機能制限」をタップ。
続いて「機能制限を設定」をタップし、4桁のパスコードを設定します。端末のパスコードとは別です。このパスコードが子どもにバレると意味がないので、管理者だけがわかる状態にしておく必要があります。
では、「インストール」の欄をオフにしましょう。これでホーム画面の「App Store」アプリが非表示になりました。
そのほかにもカスタマイズできる項目が豊富に用意されています。例えば、ウェブサイトのフィルタリングについては、「Webサイト」→「アダルトコンテンツを制限」or「指定したWebサイトのみ」などのカスタマイズをしておくと安心でしょう。
その他、端末の設定変更を行えなくすることもできます。例えば、「モバイルデータ通信」の設定を子どもが勝手に変更できなくしておけば、「YouTubeの視聴はWi-Fi環境下でのみ可能」といった条件を維持できます。「音量制限」を変更できなくしておけば、「一般」→「ミュージック」→「音量制限」で指定した以上の音量が出なくなります。イヤホンを使って頻繁に音楽を聴く子どもの場合、耳を守るために、最大音量を少しだけ制限しておくとよいかもしれません。
なんでもかんでも子どもの行動を制限するのが良い、とはもちろん思いませんが、「子どもの年齢や特性に合わせて必要な制限を掛けられる」ということは覚えておきましょう。
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ちなみに、2018年2月1日には、「青少年インターネット環境整備法」が改正されました。これにより携帯電話会社は、購入したスマホの利用者が18歳未満かどうか確認し、フィルタリングサービスについて説明する義務。そして、不要でなければフィルタリングを有効化する義務が発生しました。
つまり、親が子ども向けのスマホを買いにいくと、必ず「無料のフィルタリングサービスはどうしますか?」と確認されるようになったわけです。今後、スマホの利用制限に対し、社会的な関心は高まっていくでしょう。
ユーザーは機種に依存した設定方法に気を配らなくてはならない一方で、こうしたキャリアが用意する機能も併せて利用できます。本記事ではキャリアから提供されるフィルタリング機能について、具体的な紹介はいたしませんが、こうした流れがあることも覚えておくとよいでしょう。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。