■スロベニア生まれの“デキる”奴
「Chipolo PLUS」は、スロベニア生まれの失くし物トラッカーです。大きさは、直径37mm、厚さ5.9mmと500円玉程度。また、約6gという軽さなので、鍵やサイフにもキーホルダー感覚で取り付けられます。
「スマホとのペアリングが面倒なんじゃない?」という不安もありましたが、専用アプリをインストールしたあと、「Chipolo PLUS」を2回クリックするだけで簡単にペアリングできました。
アプリを使うには「Chipolo」用のアカウントが必要ですが、Googleアカウントを持っていたので、それを「Chipolo」アカウントとして使うことができました。なお、Facebookアカウントでもログインできます。
スマホとのペアリングが済んだらアプリを開き、「リング」というアイコンをタップしましょう。これでトラッカーから音が鳴ります。このときの音が、アラームのように切迫感のあるものでなく、ゲームの開始音のような音だったのも高ポイント。実際にトラッカーを鳴らしたときも、焦らず音の出処を探せました。
スマホと「Chipolo PLUS」のBluetoothの接続距離は、約60m。一般的な家なら、カバーできる範囲ですね。
■Chipoloからスマホを鳴らすこともできる
なお、「Chipolo PLUS」は本体を2回クリックすることで、ペアリングしているスマホそのものを鳴らすことができます。
「サイフは持った。鍵も持った。けど、スマホがない!」そんなときにクリックすれば、スマホが自動的に鳴るのです。無事に見つかったら、「サウンド停止」をタップしましょう。なお、スマホをマナーモードに設定していても、音を鳴らすことができますよ。
■接続が切れても“最後に接続した場所”を表示できる
「Chipolo PLUS」は、Bluetooth接続が切れた場合、トラッカーの現在地をリアルタイムで知ることはできません。
しかし、“最後に接続した場所”をスマホから確認できるので、もし「Chipolo PLUS」を装着した鍵をレストランに忘れたとしても、アプリを開くと、「前回の場所」という箇所に、トラッカーとスマホの接続が切れたレストラン周辺の住所が表示されるのです。
あとは、その場所を重点的に調べたり、電話をかけたりすればOK。忘れ物をしたときって、その日に訪れた場所すべてに問い合わせたり、自分の記憶をたどってみたりとストレスのたまることが多いですが、トラッカーを付けておけば探し始める前に選択肢をしぼれるのです。
なお、「Chipolo PLUS」はIPX5の防水機能を搭載。雨でぬかるんだ道に落としても、水場に置いても、ちゃんと起動します。
防水仕様のよいところは、ペットの首輪にも装着できる点。ペットが雨のなか行方不明になっても、最後にトラッカーとスマホが接続していた地点を確認できますよ。
■自撮り用のシャッターとしても使える
自撮り用のシャッターとしても使えるのも、「Chipolo PLUS」の魅力のひとつ。アプリから「Chipolo」の項目を選択し、「…」→「セルフィー」の順にタップしてカメラを起動しましょう。あとはインカメラに自分の顔を写して「Chipolo PLUS」を2回続けてクリックすればOK。手ブレや画面からのはみ出しを防げます。
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今回「Chipolo PLUS」を使って思ったのは、これは失くし物に関するイライラを、少し和らげてくれる製品だということ。外出前に大事なものが見つからなくても、トラッカーを利用すれば音が鳴る、という安心感があれば従来のようにイライラせずに済みます。
また万が一、外出先で忘れ物をしても、自分が最後にそれを持っていた場所がわかれば、時間を無駄にしません。失くし物を防ぐには、注意深くなるのが一番大事とはいえ、「Chipolo PLUS」は“うっかり”してしまったときに、私たちを助けてくれる存在になりそうです。
「Chipolo PLUS」の販売価格は3980円。カラーは白、黒、青、緑、黄、赤の6色を展開しています。今回はiPhoneでの使い方を紹介しましたが、Androidにも対応しており、ペアリングや操作方法はほとんど同じです。
バッテリーを交換できないのが少し残念ですが、約1年間の利用が可能。なお、今年の夏頃から日本での提供が予定されている「Chipolo replacement Program」というプログラムを使うと、古い「Chipolo PLUS」を返却したあと、新しいものを20~40%引きで購入できます。
もし、同じ「Chipolo」を継続利用したいなら、バッテリー交換が可能な「Chipolo CLASSIC」を使うのもひとつの方法です(「Chipolo CLASSIC」は防水非対応)。
>> Blue Green Group「Chipolo PLUS」
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(取材・文/神戸紅実子)
編集プロダクション「ゴーズ」に所属。”平成生まれ昭和育ち”ながら、スマホやアプリに関する記事を若者文化に乗り遅れまいと執筆中。東横線ユーザーだが、ときどき中央線沿線にも出没する。
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