「ドラゴンフライ」は1998年生まれ。液体燃料ストーブで初めてとろ火を実現し、微妙な火力調節ができるようになった画期的なストーブです。また、白ガスだけでなく灯油・軽油・無鉛ガソリン・ジェット燃料にも対応するマルチフューエルであり、調理好きや旅好きの支持が高いモデルでもあります。
近年は、バイクがインジェクション採用のハイオク仕様が主流。そんな中、この「ドラゴンフライ」はハイオクであってもいざというときに使えるため、バイク乗りの所有率が目立つストーブでもあります。
バーナーヘッドはこのとおり。ホースが硬いのでお世辞にもコンパクト収納とはいきませんが、重量はポンプとバーナー本体あわせて401gと結構軽量です。
ボトル内を減圧していれば、ポンプを別売の燃料ボトルに装着したまま収納できます。加圧は、ポンプ側の赤いつまみ(コントロールバルブ)を右側に回し、閉じていることを確認してからポンピング。ボトルの満タンライン(8分目)まで燃料が入っていると20回、半量だと30回ほどのポンピングが目安です。
燃料ボトルの加圧(ポンピング)が終わったら、ポンプと、バーナー側のホースとを接続。ホース先端を差し込み、金具でとめるだけです。金具の向きによっては、ボトルに引っかかってロックできなくなるので注意してください。
ボトル側のコントロールバルブを全開にしてから、バーナー側のアジャスターバルブ(火力調節つまみ)を開いてバーナーカップに燃料を流し込みます。スプーン半分くらいの燃料がカップ内に入ったらアジャスターバルブを閉じましょう。
ライターやマッチで火を着けます。これがプレヒート。カップの脇に穴があいているので、そこから炎を差し込みます。約2分後、炎が小さくなったらアジャスターバルブを半回転して炎を近づけて再点火。写真ではわかりづらいですが、大きく炎が上がるのでテント前室でのプレヒートは避けてください。
しばらくすると青い炎となって安定するので、付属のウインドスクリーンを取り付けて調理開始。強火にすると、炎が広がり大型クッカー(φ23cmまで)の鍋底を均一に加熱してくれます。
弱火にするとこの通り、炊飯向きの弱火になります。高火力をうたい文句にしていても、とろ火をないがしろにするバーナーは調理に不向き。その点「ドラゴンフライ」は料理好きのためのバーナーといえます。