消火は、まず燃料ボトル側のコントロールバルブを閉じ、ホースなどに残っている燃料を燃焼させます(数分、弱火で燃え続ける)。次にストーブ側のアジャスターバルブを閉じて、完全に消火。5分ほど待ってバーナーが冷えたらホースをはずし、ポンプをゆっくりゆるめてボトル内を減圧してからポンプを抜き去ります。
火力が低下した場合は、付属のキットと、レザーマンなどのマルチツールで調整できます。説明書やモチヅキのWEBサイトを見ると、道具に不慣れな人でも作業を迷うことはないのでは。ただし、細かなパーツがあるので紛失には注意しましょう。
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発売から20年、素材の変更はあるものの基本設計は変わりません。プレヒートをしてから調理にとりかかるまで3〜5分はかかってしまう。最高出力は約2192kcal/h。3500kcal/hを超えるものが珍しくない今どきのガスバーナーに比べると、のんびりとした印象です。そして燃焼音はなかなか激しく、自動点火装置もありません。
しかし、不便な点があるのはロングセラーの宿命です。
世界中どこに行っても燃料が手に入り、安定した炎を得られるたくましさは不便さを補ってあまりある魅力なのです。
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(取材・文/大森弘恵)