1年前に発表された機種と変わった点はどこだろうか。
まず、見た目はほとんど変わらない。製品名を表すロゴが異なるくらいだ。最も進化したのは、約20分であった動作時間が、約45分と倍以上にアップしたことだ。これならリビング、キッチン、寝室など家中を掃除できそうだ。
バッテリーが少なくなると、自動的に充電台に戻り、満充電になれば続きから掃除を開始する。ちなみに充電時間は約2.5時間。仕事で外出中にすべての掃除を終える、ということが現実になったのだ。
また、1年前は空間を3×3mの正方形のエリアに分け、まずその3×3mを掃除し、終われば隣のエリアに移るという動き方をしていた。もちろん障害物があればそれを除けて掃除する。
今回の製品版では、これが5×5mになっていた。「日本の住宅事情に最も適した動き方を検証した結果」と、17年にわたりロボット掃除機の開発を担当するマイク・オールドレッド氏は説明してくれた。
パワフルな吸引力とコンパクトボディ
吸引力は、ダイソンの得意分野だ。ダイソンの掃除機に使われる「デジタルモーターV2」と「ラジアルルートサイクロンテクノロジー」を搭載。記者発表時のデモンストレーションでは、床板やカーペットのゴミ(重曹の粉)を一回でほぼ完璧に吸い込んでいた。
幅230mmのコンパクトボディに対し、ブラシ幅も230mm。つまりボディの幅いっぱいのブラシで吸い込むため無駄がない。排気は斜め上方に向いて排出するため、ゴミをまき散らすこともなかった。カーボンファイバー製のブラシは、フローリングに静電気で付着するゴミを中和し、床から浮かせてかき込む。硬いナイロンブラシがゴミを剥がしとる、という役割分担だ。
また、本体上面にあるカメラの映像も公開されていた。1秒に30コマ撮影し続け、360°ぐるりと目視するカメラだ。まずは部屋の中で目印になるものを見つける。たとえばタンス、ソファ、ベッドなど。
それを元に三角測量式で自分の位置、部屋の大きさを認識する仕組みだ。時々ストップする動作が見られたのは、情報を随時アップデートし続けているため、それを処理し考えている時間とのこと。
スケジュール予約、動作確認、指示出しができるアプリ
見逃しがちだが、実際に使うなら便利さを実感するのが、スマホで簡単に予約できるスケジュール。スマホのアラームをセットするように操作できるのは、確かにラク。外出先から指示を出して掃除をしてもらう、という使い方もできる。
気になるのは具体的な動き方
ここまで聞くと、かなりレベルの高いロボット掃除機だと予測できる。ダイソンが満を持してリリースしたロボット掃除機とあって、まだまだ興味は尽きない。さっそく、開発者のマイク・オールドレッド氏へのインタビューを申し込んだ。
加えて気になるのは、机やベッドの下に入り込めるのか、無駄な動きや掃除できないエリアはないのか……といった動き方。これは実際に使ってみるしかない。ということで、実機を借りて部屋の中で使ってみることにした。取材後、さっそくレポートをアップしたい。
(文/&GP編集部)
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