海外で1日500円!「変なSIM」を使ってわかったメリット&デメリット

■問題は1日200MBで足りるか否か?

そこからは快適に…と言いたいところですが、しばらくすると、またインターネット接続が怪しくなりました。ですが、今度は自分の使い方に原因があったようです。旅行中って、マップで経路を調べたり、アプリでお店を探したり、結構データを使うじゃないですか。あっという間に1日200MBの制限量を突破して、低速モードに切り替わっていたようです。

▲高速通信を利用できる状況では、ダウンロード、アップロードともに十分に満足できる速度が得られた。しかし、200MBを超過後は、スピードテストができないほど遅くなった

2日目からは、モバイルデータ通信量をこまめにチェックして、観光情報やお店の評価の下調べなどは、なるべくホテルでWi-Fi接続時に行い、外出時は通信の使い過ぎに注意しました。

1日200MB×30日=約6GB。日本国内で使っている分には十分と思えるデータ量ですが、海外旅行では、想定以上にデータを使うこともあるはずです。楽しい旅行中に通信制限がかかるのは悲しいことです。H.I.S.モバイルさんには、より大容量のプランやチャージの導入を検討していただきたいです。

 

■SIMを抜き挿しせずに何度でも使えるのは便利!

帰国後に、アプリを起動して、「国内SIM」に切り替えると、国内で使っているSIMが有効になります。次に海外に出かける際には、またアプリを起動してプランを購入すればいいわけです。

▲帰国後は「国内SIM」に切り替えるだけでOK!

MVNOが販売する格安SIMはデータ通信のローミングに対応していません。この「変なSIM」を貼ることで、大手キャリアのスマホと同じように海外でもデータ通信ができるようになります。ですが、渡航先では国内SIMが無効になるので、日本の電話の着信ができなくなります。国際転送の電話も利用したい場合は、SIMを2枚挿せるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)のスマホを用意して、通常のタイプの海外SIMを挿す必要があります。

筆者の場合、正式公開前のアプリを使ったためか、使用を開始するにあたり、おかしな挙動もありました。しかし「設定ガイド」を読んで、なんとか自力で解決できました。

その後、Androidアプリはアップデートされ、Google Playにも公開されているので、現在は「設定ガイド」通りに操作できると思います。なお、設定ガイドには、Eメールと日本の電話番号の問い合わせ先も明記されています。万が一トラブルがあった場合に、日本語で問い合わせができるのは安心ですよね。

では、最後に、筆者が実際に使って感じたメリットとデメリットをお伝えします。これから海外に行かれる方は参考にしてくださいね。

▼変なSIMのメリット

・何度でも使えて1日500円なので経済的!
・SIMを抜き挿しする手間が省ける!
・日本語で問い合わせができるので、海外SIMよりも安心!

▼変なSIMのデメリット

・1日200MBでは足りなくなることも…
・渡航先やプランによっては、レンタルルーターや海外SIMのほうが割安
・音声通話には非対応

 

>> H.I.S.モバイル「変なSIM」

 


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(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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