世界中で愛されるセイコーダイバーズウオッチの超定番「ブラックボーイ」

安価ながらも本格的な作り、モデルチェンジをしないロングセラー、という特徴から、個人的にはなんとなくスズキの軽自動車「ジムニー」とイメージが被っていたのですが、あちらの方は先日とうとうモデルチェンジをしましたね。

私が“ブラックボーイ”を入手したのは実はもう1年以上前で、「ヤフオク!」にてKモデルを8000円弱で落札しました。いつものように安くて状態があまり良くないモノを積極的に探していき、ソレを研磨&修理していくDIYスタイル。

ケースや風防の小キズはすっかりキレイになりましたが、バンドが好みではなく、後日にセイコーの純正メタルブレスを新調しました。

22ミリ幅の純正ブレスレットは外側の無垢パーツと内側の板巻きパーツが組み合わさった5連タイプ。板巻き部分があるためか、高級感はあまりないのですが、その板巻き部分が絶妙な広可動域をもたらしていて、よくうねりシャラシャラとした、抜群の着け心地をもたらしています。

さらに後日、社外品の無垢3連タイプブレスレットを手に入れたので装着。ドッシリと重厚感のある作りで高級感が醸し出されてきました。しかし、コレはコレで確かにカッコイイのですが、純正の5連ブレスに慣れてしまったためか、着けていると少々重さが気になってしまいました。

こうやって比較対象ができると、純正5連ブレスは厚すぎず薄すぎず、重すぎず軽すぎずと程よい重量感で、その完成度の高さに改めて感心してしまいます。吸いつくような抜群の着け心地といい、よく考えて作られているよなぁ、“ブラックボーイ”の純正ブレスレット。

そしてそしてさらに後日、ウレタンバンドも購入してみました。コチラの方が、よりダイバーズウオッチっぽさがありますね。まあマリンスポーツなどとは縁の無い私は、陸上で使うのみの“丘サーファー”ならぬ“丘ダイバー”なのですが、コレを着けると気分だけはダイバーになれます。

コチラがウレタンバンド時のリストショット。こうやって見ると、私の細腕よりはもっとガッチリとした太い腕の方が、ウレタンバンドのダイバーズウオッチは映えますね。

上記のような社外品の無垢3連メタルブレスレットだけでなく、文字盤や針、風防、ベゼルなど、カスタムパーツが非常に豊富なことでも“ボーイ”シリーズは有名で、海外サイトを中心に作成&販売されていて、これらを組み込むことによって、自分だけの“ボーイ”を楽しめるのです。

このことを知った時は衝撃を受けました。ごく一部の界隈ではありますが、“腕時計をカスタマイズする文化”というものが存在していて、それを楽しんでいる人たちがいるなんて…、なんと懐の大きい腕時計であろうか“ブラックボーイ”…。

何故に“ボーイ”がこのような愛され方をしてきたのかには、いくつかの要因があると思います。

まずひとつは気軽にカスタムを施せる価格帯であること。これがもう少し高い価格帯の腕時計だと、パーツを組み込む際に「もし破損したらどうしよう…」と躊躇してしまうと思うんですよね。

もうひとつは数十年前から完成されたデザインであるが故に、低コストで作られた風防やベゼルなどが逆に気になってしまうこと。「ああ、この風防がサファイアクリスタルだったら最高なのに…」「時針がもっと目立つデザインだったら言うことないのに…!」といったような、「あと一歩、ココさえ○○ならば…」みたいな思いが積もり積もって、カスタムという行為にかき立てられるのでは、と個人的には思っています。

実際、ネットで検索してみると、さまざまな“ボーイカスタム”が出てきて、見ているだけでも楽しめます。ですが、カスタムの定番となっているのは、サファイアクリスタル風防化、セラミックベゼル化など、大きくデザインを変えるのではなく、個々のグレードをアップするような内容。画像を見てると、確かにパッと見は同じでも雰囲気は確実に変わっていて、とてもカッコイイんですよねえ。

私も“ブラックボーイ”のサファイアクリスタル風防化は、いつかやってみたいなぁ…と思いつつ、でも風防に手を入れたら今度はベゼル、その次はチャプターリング…と、他のパーツもカスタムしたくなるのは想像に難くないのです。カスタム沼は、いったいお金がいくらかかるのでしょう…(笑)。

というワケで、今回は定番のセイコーダイバーズウオッチ、“ブラックボーイ”がスゴイ!というお話でした。この夏に腕時計を買おうかなと考えている方には、ぜひともオススメしたい1本です。

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(文・写真/伏せ字)

ふせじ/時計好きサラリーマン

腕時計好きの趣味が高じて、記事を執筆することに。一介の時計好きサラリーマン。好きな時計の傾向は、ダイバーズ、青焼き針、56系LM。

>> 伏せ字だらけ~よもやま時計ブログ~

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