■今までのプレーヤーでは新4K8K衛星放送が楽しめない?
このたび発売されるのは、「REAL 4K RA1000シリーズ」(オープン価格:2018年10月発売)で、サイズは40/50/58Vの3種類。最大の特徴となるのが、「新4K衛星放送チューナー」と2TDハードディスクを内蔵しており、新4K衛星放送を視聴・録画・ダビングできるところ。と、ここで三菱電機の説明に違和感が……。
「新4K8K衛星放送には専用チューナーが必要になりますが――」
「今までのDVD/ブルーレイレコーダーでは、新4K8K衛星放送を録画できません」
え? ということは、普通に衛星放送だけ契約していてもダメってこと? 周囲の「そうですよね」感をよそに、そんなこと全く知らない筆者だけが内心ドキドキ。説明を受けて、じゃあ4K対応テレビを持っているだけでは、BS・110度CSで4K放送が見られないってことか、とようやく理解できました。
要するに、この新REALシリーズは、新放送基準に備えたテレビになっているのです。2020東京オリンピックも控えてるし、これは他人事じゃない。
■他にもユーザーライクな機能性が盛りだくさん
そんな衝撃的(?)な説明もありながら、よくよく聞くとこの「REAL 4K RA1000シリーズ」はユニークな機能がもりだくさん。まず、液晶テレビとHD/BDレコーダーが一体となった「オールインワン」型であること。なんだか昔あった“テレビデオ”を思い出します。
また、老若男女だれでも使えるユニバーサル設計を得意とする同社らしさがうかがえるのが、「グット楽リモコン」。シートタイプになっており、すき間にゴミが詰まったり、液体をこぼして故障したりする可能性はなし。文字表示も大きく、録画した番組の再生は「見る」というシンプルさ。まず操作に迷うことはありません。
サウンドについても、三菱電機の音響ブランド・DIATONEスピーカーを採用することで、クリアな音が楽しめます。今回の取材では他社製品と映画などの聴き比べを体験しましたが、特徴的なのは「会話が聞き取りやすい」こと。ひとつひとつのセリフがハッキリと聞こえ、映画に集中しやすかったです。
さらに、音へのこだわりはこれだけではありません。Bluetoothの送受信機能が搭載されており、スマホや携帯音楽プレーヤーをテレビスピーカーから再生させることはもちろん、反対にBluetooth対応のワイヤレススピーカー/ヘッドホンでテレビの音声を聞くことができます。
例えば、流行りの首掛け式ワイヤレススピーカーを使えば、台所で料理しながらテレビや映画が見られるということ。これは便利ですね!
と、ここでワイヤレスの問題点に対する疑問も。いわゆるBluetooth送受信による「音ズレ」ですが、なんとこれを「映像を遅らせる」ことで解決しているとのこと。つまり音の遅れに合わせて映像も遅らせるわけですね、……ってそれ、サラッと言ったけどすごいことなのでは。
この機能に関しては、ユーザー側で遅延速度を設定できるよう、調整中とのことでした。
■テレビの角度もリモコンで変えられる!
リビングの話が出ましたが、実は京都製作所内ににあるスマートハウスで実際に「REAL」が設置されているとことを見学。ここでも面白い機能性が目立っていたのが、左右に首を振る「オートターン」機能で、リモコンを操作すれば左右約40°にテレビがターンしてくれます。「ちょっとテレビ見えないから、こっち向けて」といったことが簡単に。
またオートターンの機能は「掃除のしやすさ」にも影響します。だって、テレビを壁際に置いて手が入らない場合って多いですからね。リモコンだけでなく、手動でも角度は変えられるので、グイッと取り回すだけで掃除スペースが生まれます。
本シリーズより壁掛けにも対応するようになったとのことで、使い方もさまざま。12月からの新4K8K衛星放送だけでなく、YouTubeをテレビで見たり、使いやすさを見直したり、ニーズが模索されるテレビ業界。今回の新「REAL」シリーズが新たな選択肢のひとつになってくれそうです。
>> 三菱電機「REAL」
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(取材・文/&GP編集部 三宅隆)
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