◎理由1:牽引フックの取り付け穴が用意されている
ご覧ください。ぱっくりと口を開けたかのようなS-FRのフロントグリルには、牽引フックの取り付け位置と思われる箇所があり、ご丁寧にキャップで塞がれています。
単なるコンセプトカーであれば、単にカッコよければいい。わざわざこんな細工をする必要はないのです。つまり、いつでも市販できる状態にまで作りこまれているということ。
もちろんリアバンパーにも、牽引フックを取り付けるための穴の跡が見られましたよ。ちなみに下の写真は、同時に発表された「C-HRコンセプト」のフロントグリル。どうです? まだ出るかどうか分からないいコンセプトカーのソレは、こんなにもスッキリしているものなのです!
◎理由2:ドアハンドルに鍵穴がある
ご覧ください。すでに市販されているクルマのパーツを流用した、といってしまえばそれまでですが、S-FRのドアハンドルには鍵穴があるんです。
四六時中、係員のお兄さんが見張っているコンセプトカーに、鍵穴など不要。私なんか、グイグイ身を乗り出して見ているだけで、危うく注意されそうになったほどですからね…。これも市販前提の証拠。
ちなみにC-HRコンセプトのドアハンドルがコチラ↓。カッコエェッ! そのままの姿で市販されることが決まっていないコンセプトカーのハンドルは、これくらいブッ飛んでいるものなんです!
◎理由3:ボディのしかるべき場所にパネルの接合部がある
ジャン、ご覧ください。前輪の後方、ドアの下の部分に、ボティパネルとボディパネルのつなぎ目があるのが分かります。溶接部分です。街を走っている普通のクルマと同じですね。
何度もいうようですが、単なるコンセプトカーであれば、こんなところにわざわざ接合部を作るようなことはしません。市販車は大量生産の都合でそうなっているのです。つまり、S-FRは量産を前提としたレベルにあるということ。
ちなみに下の写真はC-HRコンセプト。コンセプトカーに同じようなつなぎ目があったら、担当者は「何サボってんだ!」と叱られても不思議ではありません。ま、よく見たら、C-HRコンセプトのそれはモールで覆われていましたが!
◎理由4:4穴のホイールハブが完成車レベル
4個のナットで留まっているホイールハブがモロ見えです。もちろん、ナットなんてカバーで隠すことができます。そうなっている市販車もたくさんあります。「ユーザーにいかにリーズナブルに提供できるか」というテーマに選択と集中をしているであろうS-FRは、キャップ4個にお金をかけるのも惜しいはず。
つまり、華々しいステージに上がるには、多少不恰好だとしても(カラーボルトを使っていたとしても)、市販車の立ち位置がガッツリ決まっているからこそできる、ブレのない見せ方!
くどいようですが、C-HRコンセプトのホイールはセンターキャップで、このようになっています↓。
◎理由5:超ホットな熱視線を集めている!
実は、ココが一番重要。S-FRは開幕直後から会場でとびきりの注目を集めていて、全く人垣が絶えない!
ジックリと見つめながら、頭金がいくら用意できるだとか、今乗っているクルマの下取りだとか、希望ナンバーはいくつにしよう、なんて夢想もままならないほどの混雑ぶり!
などなど、こんなにワクワクさせておきながら、今さら「ごめん、やっぱ出せない」はありえません。そんなことしたら、21世紀最大の寸止め事件に発展するおそれがあります。あ〜コワい。お前があおるからだろうが! といわれれば本望です。
今回のレポートはあくまで私見に過ぎませんが、『&GP』はS-FRの市販化を、ジャンジャンあおって全面的にバックアップしていく所存です!
(文&写真/ブンタ)
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