■KEN OKUYAMAデザイン!ヤンマーのフラッグシップ
まずはこちら。「KEN OKUYAMA DESIGN」ブースに展示されているヤンマーの大型トラクター「YT5113 Limited Edition」です。
「KEN OKUYAMA DESIGNのトラクターって、2年前のモーターショーにも出ていた?」と思いきや、実はこちら「YT5113 Limited Edition」は、前回の東京モーターショーでお披露目されたコンセプトモデルがヤンマーによって市販化されたものです。
何が印象的って、とにかく大きい!
コンセプトより大きくなった量産モデルは、全長4285mm全幅1890mm全高2750mmという巨体、113馬力のスゴいやつ。お洒落でド迫力、ヤンマーで一番大きいフラッグシップトラクターなのです。
モーターショーカスタムとしては、フロントにウエイトが付けられより一層迫力を増しています。
もちろん奥山清行デザインならではの、カッコよくもエレガントな風情は健在! センチメンタルに農業をもてはやすのではなく、リアルに「農をカッコよくしちゃおうぜ!」とでも言うような気概が感じられる1台です。
■伝説の巨大蜘蛛ロボ?! 「SUPER GREAT V SPIDER」
筆者が会場で一番ワクワクしたのは、このコ! 三菱ふそうの「SUPER GREAT V SPIDER」。
すごいんです。様々な用途のアームを搭載し、掴んだり、すくったり、砕いたり、掘ったりできる八面六臂のマルチアームコンセプトトラック。
巨大クリーチャーが四方を睥睨するような偉容は、まさにスーパーでグレートでスパイダー! ちょっと不気味で、かなりカッコいい1台です。
三菱ふそうブースは、エンターテインメント性がある思い切った演出もステキです。
実用のためのクルマが、黒・赤・青といった刺激的な色と光に彩られ、ダークなSF映画の中に迷いこんだような気分にさせてくれます。
バーチャルリアリティ技術を使った遊び心いっぱいのシミュレーターにも乗れますから、クルマに詳しくなくてもたくさん楽しめますよ。
■昭和を支えた名車が復活!「TX80型5tトラック」
いすゞ自動車のブースには戦後復興の立役者「TX80型5トン積みトラック」が出品されています。
このクルマは、いすゞ自動車の前身である「ヂーゼル自動車工業株式会社」が昭和20年代に生産していたもので、最新モデルにまで連綿とつづく、いすゞの自動車づくりポリシーの礎となっているモデルです。
注目はボディーカラー「オーシャンブルー」の復活。もはやカラーサンプル等も存在しない中、往時の写真を見ながらの再現が行われたそうです。爽やかで深みのある青色が、日本中が復興に燃えた熱い時代の様子を思わせます。
いたるところに木材が使われているのも、今日の私たちには珍しい光景です。荷台の下についている箱は工具箱! なんだか風情がありますよね。
11月8日まで続く東京モーターショー2015。
展示されている働くクルマは、頼もしいナイスガイばかりです。その大きさや珍しさに驚くもよし、たくさんの先進技術やデザインの工夫を学ぶもよし。普段なかなか目にする事ができない貴重なモデルを楽しんでみてはいかがでしょうか。
第44回東京モーターショー2015
会期:2015年10月29日(木)~11月8日(日)
会場:東京ビッグサイト 東京都江東区有明 3-11-1
(写真・文/くぼきひろこ)
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