先発して発売されたUltiREXシリーズと似た雰囲気を持つデザインですが、操作系が異なります。この「UT-618R」と「226R」は、メインのON/OFFスイッチとは別に、首部にロータリー式のモードセレクターを装備します。また、明るさ調整は5段階で、スタンバイOFFモードとストロボ点滅機能を有し、さらに常時点灯させた状態からセレクターを回すことで次々と明るさを変えられます。逆に、消灯状態か任意のモードにセレクターを合わせておけば、一発で指定の明るさを照射できます。よく使うモードがあるのであれば、とても合理的な操作方法です。
ロータリーセレクターの動きはとても良いです。昔のGENTOSのメガファイアーシリーズに比べたら…、格段に良くなっています。ちょっとネタが古すぎて申し訳ありませんが、それと比べて、びっくりするぐらい動きは滑らかな印象です。ただ、明るさを示すマーキングが遠目に分かりにくい…。デザイン性の問題もあるかと思いますが、もうちょっと工夫が欲しかったです。
1灯あたりのリフレクターの深さ、広さともに、さほど大きなモノではありませんが、4灯の巨大なマルチダイLEDから放たれた照射光は、綺麗にまとまり、フラッド(Flood)な配光となります。風防レンズは透過性に優れたガラス製。放熱を考慮した巨大なヘッドは、Hiモードの1600ルーメンでもほとんど熱を持たず、連続点灯を可能にしています。
ビームディスタンスは「226R」が503m、「618R」が546mなので、ヘッドの仕様は同じと思われます。浅いといっても500mクラスの照射距離なので、遠方照射が極端に苦手、というわけではありません。
充電池への充電は、ライトに装填した状態で付属するACアダプターを使います。充電池はどちらも専用のリチウムイオン充電池で着脱が可能。まだ発売前の製品なので、予備の充電池はリリースされていませんが、今後発売予定です。充電池の換えが効くのでメンテナンス性も安心ですね。ACアダプターは2A。「226R」は約7時間、「618R」は約8時間で満充電になります。どちらも交代制の業務で使用に耐えられる充電時間かと思います。
バッテリー込みのボディ重量は「226R」が943g、「618R」が1244g。片手で持つと重さを感じますが、ショルダーストラップをした状態ではさほど感じません。前後についたリングに引っ掛けて使うため、ボタンに干渉せず、使いやすさを損ねません。
また、運搬に便利な樹脂製のハードケースに入っています。出張や移動の際に使えて便利。
やはり「226R」の方が握り具合は良く、「618R」は太く感じます。ただ、親指を伸ばした時の距離はほぼ同じなので、操作感にさほど違和感は感じません。
最も明るいアルティメットモードでは2500ルーメンの違いがスペック上はありますが、正直よく分かりません(笑)。少なくとも使用箇所でその印象も変わるかもしれませんが、このクラスになると微妙といった感じです。とにかく、どちらもすごく明るいのは確かです。
アルティメットモード以外の明るさの設定は同じで、ランタイムに違いが現れます。より大容量の充電池を使用する「618R」のほうがランタイムが長くなります。
先にも触れましたが、Hiモードの1800ルーメンで安定して照射できる能力は特筆すべきものがあります。もっと小型で明るいクレイジーなモデルも他社にはありますが、実用を狙った明るさと性能は、ヘッドやボディの大きさが重要な要素となります。
単なるフラッドな照射ではなく、ある程度距離のある対象を捉えることができるほど光は飛びます。広範囲かつムラのないワイドビームは、ルーメン値以上に実用性の高い配光かと思います。(アカリセンター価格:「UT-618R」3万6450円、「UT-226R」3万2805円/9月下旬発売予定)
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(文・写真/アカリセンター・HATTA)
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