■キングジムが電子ペーパー採用のデジタルメモを発表
安蔵:キングジムが電子ペーパーディスプレイ搭載のアラーム電動メモツール「カクミル」を発表しました。クラウドファンディングの「Makuake」を利用して支援を募集し、目標金額に達しなかったら製品化しない「オールオアナッシング方式」ですが、すでに達成したようです。
奈津子:キングジムの調査によると、47%もの人がメモに書いた内容を忘れていたことが分かったそうです。また、約70%の人はデジタルではなく紙や付せんなどアナログでメモをしているため、カクミルは紙に鉛筆で書くような書き心地を追求したとのことです。
安蔵:キングジムはあれもこれも搭載するのではなく、“一点突破型”の専用機器が多いですよね。
奈津子:紙にはできないデジタルならではの新たな価値として、アラーム機能を付けたそうです。紙に近い見え方の電子ペーパーを採用しているため、高コントラストで広視野角、さらに電源オフ時でも表示できるのが魅力です。
安蔵:メモ、Todo、カレンダー、時計、計算機を搭載するというのは、これまでのキングジム製品に比べると機能豊富ですね(笑)。
奈津子:ポップな見た目がかわいらしくて、とても洗練されているように感じました。私自身もメモは紙に書く派でよく忘れるので、こういうのはいいですね。さらに年間のメモ帳代や筆記用具代、忘れた際に発生する時間のロスなどを考えると、コスパは悪くないかもしれません。ちなみに2019年4月か5月に発売予定で、メーカー希望小売価格は1万円台にする予定とのことです。
安蔵:せっかくならBluetoothでスマホ連動するといいですよね。
奈津子:それだったらすぐに買うかもしれません。重さは電池抜きで200gですが、電池を含めると約300gになるので、持ち歩くというよりはデスクに置いて使う感じかもしれません。私はロケなど行く先々で仕事をすることが多いので、スマホ連動できた方が活用シーンは広がりそうですね。
安蔵:キングジムにしては割と機能豊富なこともあってか、プロジェクト開始から約1カ月(プロジェクトの期間は元々90日間)で成功しましたね。
奈津子:キングジムによると、スマホの普及によってユーザーのニーズを見極めるのが難しくなったそうです。大手であればあるほど安易にリスクのあるプロジェクトへ手を出しにくくなるのですが、在庫を抱える前に予約販売ができるのはクラウドファンディングならではの強みですよね。このような開発方法にはとても好感を持ちました。
(取材・文/安蔵靖志 奈津子)
ドラマ、CMの出演多数。「家電アドバイザー」資格を取得し“家電女優”として雑誌、webメディアなど活動のフィールドを広げて活躍中。TOKYO FM「Skyrocket Company」レギュラー出演中(火曜18時〜)。instagramは 「natsuko_kaden」、Twitter「natsuko_twins」