【日産ワークス“NISMO”試乗】ニュル最速仕様のGT-Rは、荒れたコーナーでも驚きの速さ!

■意外! ニュル最速マシンは一般道にも優しい

NISMO NアタックパッケージA キットは、具体的には、日産自動車の超ハイパフォーマンスカーであるGT-R NISMOを、市販車開発の聖地とされるドイツ・ニュルブルクリンクにおいて、当時、市販量産車として史上最速タイムをたたき出した、2013年のアタックカーと同じ仕様に仕立てられるもの。

もちろん、2017/18年モデルといった最新のGT-R NISMOにも対応します。専用のエアロパーツやシートなどを装着、3.8リッターV6エンジンにはコンピューターチューンが施され、足まわりも強化。前後のデフには、機械式のLSDが組み込まれます。

さらに、フルチューン仕様となるA kitでは、リアシートが除かれ、カーボンシェルを持つレカロ社製のフルバケットシートやカーボン製バルクヘッドなどがおごられ、トータルでノーマル比50kgの軽量化を実現。GT-R NISMOのただでさえハンパないポテンシャルを、基本的なスペックから底上げします。

外観では、空力をより意識したフリック付きのカーボンフロントフェンダー、フロントのアドオンスポイラー、そして、カーボンリアウイングが、スペシャルバージョンであることを主張します。

試乗車は、前後にハードな機械式LSDを与えたアグレッシブなGT-Rですが、ショックアブソーバーには、オーリンズ社製の車高・減衰力調整が可能な専用品がおごられ、一般道の走行にも配慮されています。そもそもニュルブルクリンクは、千差万別のカーブと路面を持ち、時にクルマがジャンプしてしまう箇所もある難コース。平滑な路面が続く通常のサーキットと同様に足回りを硬めてしまうと、とても攻め切ることができません。

試乗会当日も、7分8秒679の最速ラップを刻んだミハエル・クルムさんその人が、NISMO NアタックパッケージA キットを組み込んだデモカーのステアリングホイールを握り、群馬サイクルスポーツセンターの、決して広いとはいえない試乗コースをカッ飛んでいました。

NISMOのチューンドGT-Rを振り返ると、2016年モデルは、サーキットでのタイムアタックを意識した仕様でしたが、昨2017年モデルは、ストリートシーンを意識したサスペンションが与えられました。こうしたチューニング経験の積み重ねが、今回のパッケージにも活かされているのですね。

NISMO NアタックパッケージA キットの価格は、900万円(消費税別/工賃込み)。自分のGT-R NISMOが2シーターになってしまうのは「ちょっとなぁ…」と思う方には、リアシートを残したパッケージも用意されます。

(文&写真/ダン・アオキ)


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