ショーでは巨大なモーターホームやトレーラーハウスが多数展示されています。これらを持つことに憧れはありますが現実問題として巨大なクルマの保管場所はおろか、クルマを2台持つことすら不可能。
1台ですべてをこなすということは普段使いもこなせないと奥さんにブッ飛ばされますからね(我が家は奥さんもガンガン運転するので)。そこでコンパクトなのに快適装備が充実しているモデルを中心にお届けしましょう!
【日産NV200】キャンピングカー界で密かに盛り上がるベース車両
キャブコン、バスコンなど大型のキャンピングカーはキツイ……。こう考える人はハイエースなどの1BOXカーを架装したバンコンタイプを選びます。
しかしハイエースもそれなりに大きいので普段使いに抵抗がある人も少なくありません。そんな人が注目するベース車両がNV200。5ナンバーサイズで室内の架装がしやすいため、いろいろなタイプが発売されています。
5L×2の給水タンク、12Lの排水タンクを備えるNV200。後席も架装されソファやベッドになるほか、ポップアップルーフが備わるので4人まで就寝可能。ボディを広げていないので街乗りも楽そうです。1~2泊の旅ならこれで十分! http://www.campingcarland.co.jp/
NV200にバンク(運転席頭上の収納)を備えたモデル。サイズ的にバンクをベッドにすることは難しかったようですが、ここに寝具などを置けるので便利。
後ろはキャブコン仕様で幅も広がっていますが、元が5ナンバーなので全幅1942mmに抑えられています。これなら輸入SUVとそう変わらないサイズ。街乗りもなんとかなりそう。
後ろを大幅に仮装しても車両重量は1550kg。パワー不足を感じる場面は少ないでしょう。トラックベースだと現実的じゃない気がしますが、これなら十分アリ! http://atozcamp.com/
【ホンダステップワゴン】わくわくゲートを効果的に使ったお手軽キャンパー
新型ステップワゴン最大の特徴はリアゲートが縦にも横にも開く「わくわくゲート」を採用したこと。横に開くとここから車内に乗り込むこともできます。この特徴を活かしたキャンピングカーを見つけました!
わくわくゲートから簡単にポップアップルーフへとアクセスできるキャンパー。ゲートは最低限のスペースで開くことができるんですから、めちゃめちゃ便利ですよ。
2列目シートもさりげなく架装され、ベッドにしたときの快適性を高めています。全長×全幅がノーマル車両と変わらないのもいいですね。
http://www.whitehouse.co.jp/camper/
【三菱デリカD:5】タフに走れる4WDキャンパー
ミニバンでありながら本格SUV並みの4WD性能を備え、最低地上高も高くするという独自の進化をしてきたデリカ。とくに芝生が広がるキャンプ場では、ひとたび雨が降ると一気に地面がぬかるむことも。
そんなとき、スタックした2WD車をデリカが救出する光景をたびたび見かけます。助けられた人は口を揃え「次はデリカに乗る!」と話します。
息の長いモデルとなったD:5ですが、2012年末にクリーンディーゼルエンジンが追加されたこともあり現在でも人気の高いモデルです。機動力の高いD:5をキャンピング仕様にしたこのモデルは文字通り“道を選ばない”最強キャンパーかもしれません。
この車両はデリカの特徴であるリブボーンフレームと干渉しないようにポップアップルーフへのアクセス路を設けたことで、デリカならではの性能を損なうことなく快適性が高められています。
http://www.kworks-aurora.com/
【軽自動車】日本の“お茶の間”文化が凝縮された究極のキャンパー
最近ではあまり見なくなりましたが、かつて日本の家庭ではお茶の間に家族が集まりテレビを見て、食事をして、布団を敷いて寝ていました。限られたスペースにさまざまなアイデアを積め込んだ軽キャンパーはまるでお茶の間のよう。各社さまざまなアイデアで快適性や使い勝手、走行性能を高めています。
軽1BOXであるハイゼットをピックアップ風に仕立てたハイゼットデッキバンをベースにした軽キャンパー。キャリアに取り付けられたルーフテントは流行りのコットン調でビンテージな雰囲気が漂います。ルーフテントにはサンルーフからアクセス可能。
デッキ部分にウッドをあしらい、そこがキッチンになっています。別売りのカーゴトレーラー「かるるん」を使えば荷物だって運べます。軽キャンパーというと定年退職後のご夫婦が楽しむイメージがありますが、これだけポップなら小さな子がいるご夫婦やカップルで乗りたいですね。
www.karucan.jp/
移動するときは普通の軽1BOX。そして素ていする時はラゲッジドアを開け、ボックスを車外に出すことで室内空間を広げられます。ボックス部分はシンクやテーブルになっているので大人2人がゆったり寝るスペースは十分に確保されています。
http://www.arpeggio.info/
ベースは軽トラックのキャリイですが、このキャンパーは快適性を優先してキャブコン仕様に架装しています。そのため黄色ナンバーではなく8ナンバー登録に。とはいえ全幅は1760mm。ジューク(1765mm)やカローラルミオン(1760mm)と同程度の幅ですから、使い勝手は良さそうです。
就寝定員は3名。ベッドサイズは1830mm×1610mm。もはや軽キャンパーのそれではありません。AC/DCコンセント、長尺物も入る収納スペース、オプションで電子レンジや室内用のエアコンも取り付け可能。
気になるのは重い分走りがどうなのかですが、スタッフに尋ねたところ「ホンダのN-BOXに大人が3人乗ったくらいの重量。こう考えると普通に走れることがイメージしやすいでしょう」と言われました。なるほど。
http://www.mcley.co.jp/
いかがでしたか? 普段使いも可能なキャンピングカーがあれば、ふらっと旅に出ることもできるし、スーパーまで買い物に行くことだって可能。子どもの送り迎えでも目立ちそうですね。この選択、ガチで考えたいと思います。
(文/高橋 満<BRIDGE MAN>)
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