メルセデス・ベンツの「Cクラス」は、Dセグメントと呼ばれるミドルサイズセダンにおいて、世界の指針となるモデルだ。そんなCクラスが先頃、大幅改良を実施。新型の出来栄えは、まさに“熟成”という言葉がピッタリくる仕上がりだった。
とはいえ「あまり変わっていないのでは?」というのが、ドライブする前の正直な印象だった。なぜなら、エクステリアの変更点が、あまり目立たなかったからである。
前後バンパーや、ヘッドライト&リアコンビネーションランプのデザインが新しくなったものの、端的にいって、外から見て分かる変更点は“それだけ”。近年のメルセデス・ベンツは、マイナーチェンジでフロントマスクを大胆にリフレッシュすることが多かったので、新しいCクラスの変化は、それらに比べると地味だったのである。
しかし、用意されていた資料を読んで驚いた。新型の変更箇所は「構成部品の約半分、実に6500箇所に及ぶ」というのだ。見た目はさほど変わっていないけれど、中身は大きく変えてきた、というのが、新しいCクラスの進化なのである。
そこで予感したのは「これは玄人好みの改良に違いない」ということ。そんなわけで、実際の進化がどれくらいのものなのか、試乗して確かめてきた。
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