スポーツ用イヤホンに求められる性能は何か? というと、思い浮かぶことは多々あります。完全ワイヤレスの時点でケーブルの取り回しは解決するけれど、音切れするのは嫌だし、動き回っても外れない装着性も欲しい。汗をかくから防水性能も必須。それに、ランニングするなら周囲の音も聴きたいし、スマホや音楽プレイヤーと一緒に持ち歩くのは大変。なんて意見もあります。
そんなスポーツへの要望をすべて凝縮し、ソニーが、完全ワイヤレス3機種目にして“完全ワイヤレスの決定版!”と送り出した機種が「WF-SP900」です。
では、どこが決定版なのかを見ていきましょう。
外見を見てもただの完全ワイヤレスイヤホです。でも実は、4GBメモリの音楽プレイヤーを内蔵しています。つまり、スマホと接続しなくても単体で音楽を聴けるんです。身軽にランニングをしたい人なら「WF-SP900」を一台持ち出すだけでオーケー。音楽ファイルの対応フォーマットはMP3/WMA/ATRAC/FLAC/AACで、曲転送にPCソフト「Music Center for PC」を使えば、自動で対応形式で転送してくれます。
ちなみに、「WF-SP900」単体で音楽プレイヤーになりますが、普通にスマホとBluetooth接続もできるので、普段はスマホと組み合わせつつ、ランニング時は内蔵音楽プレイヤーと二刀流もできます。
■走っても落ちない!水泳時までできる!
「WF-SP900」は製品本体と付属品も、相当こだわってます。
まず付属品。通常のイヤーピース2種類に、なんと水泳用イヤーピースが2個付属。そう「WF-SP900」はIP65/IP68の防水防塵で、水深2.0mに30分沈めても大丈夫な本格防水仕様なんです。
プールの中で外れたら紛失しそう…と心配な人には、水流れ防止に左右を繋ぐ“リーシュコード”まで付属と、もう水泳で使ってもらう気マンマンです。
ランニング等、陸上の用途には、イヤホンを固定するアークサポーターが3サイズ付属。実際に「WF-SP900」を装着して屋外で試してみると、出荷時のMサイズからは少し大きめな点が製品のメッセージです。一般的な男性の耳サイズである僕の耳では、Mサイズで耳の内側にガッチリ。快適かというと少しキツいんですが(もちろんSサイズに交換もできます)、本格的に運動するなら耳にピッタリ固定しないと落ちるぞ、ということですね。
イヤホンの操作は左右のボタンとタップセンサーです。左側のボタン操作で音楽プレイヤーとスマホ接続、そして後で説明する「外音取り込み」の切り替えが可能。右側はボタンで再生操作、タップセンサーで音量操作。ランニングしながらでも、基本操作はくらいは可能な操作性です。
付属の充電ケースは丸みを帯びたデザインで、縦向きにイヤホンが入るという他機種にはないデザイン。NFCのマークがある通り、Androidのスマホならタッチでペアリングが完了します。
バッテリー駆動は音楽プレーヤーモードで最大6時間、ヘッドホンモードで最大3時間。ヘッドホンモードの時間は完全ワイヤレスとして最低水準ですが、音楽プレイヤーの6時間は安心です。