V40 T5 R-DESIGN カーボンエディションは、その名のとおり、随所にカーボン素材をおごった特別仕様車です。カーボンファイバー製のドアミラーカバー、フロントスカッフプレートなどに加え、グロッシーブラックのサイドウインドートリム、リアディフューザー、テールパイプ、フロントバンパー・トリム、アルミホイールを採用。そして、シートベルトは派手なレッドに彩られています。
なのですが、最大の注目はなんといっても屋根。なんとルーフまで“カーボンファイバー”製なのです。
いやマジですか、コレ! カーボンルーフといって思い出すのは、BMW「M3」をはじめとする、軽量化と低重心にこだわった超絶スポーツモデル。クルマの最も高いところにあるルーフを軽くすることで運動性能が上がる、こだわりの装備。
想像してみてください。テニスでも、サッカーでも、ベースボールでも、もしも鉄の帽子を被ってプレイしていたら、さぞ動きづらいはず。それを脱ぎ捨てた軽快感が、カーボンルーフにはあるのです。
で、乗ってみました。
正直にいえば、19インチホイール(T5 R-DESIGN は18インチ)の装着など、ベースモデルから装備がプラスされたこともあってか(重量は変わらず1510kg)、軽快感よりもドッシリとした安定感の方が前面に出てくる乗り味。ベースモデルと同じコーナーで乗り比べればその差を実感できるのかもしれませんが「おぉ軽い!」という実感はありませんでした。
それより体感という点では、オプションで装着されていた“ポールスター・パフォーマンス・パッケージ”の方が強力。いわゆる純正のコンピューターチューニングで、最高出力がノーマルの245馬力から253馬力へ。そして、最大トルクが35.7kg-mから40.8kg-mにアップしてるんです。
スペック上昇分からもうかがえるように、パワーよりもトルク重視。実用域重視のセッティングになっているので、例えば、高速道路の合流で頼もしいくらいに加速してくれます。パワー&トルクが増しているだけでなく、スロットルのオン&オフのレスポンス、ギヤシフトのスピード、コーナリング中のギヤホールドなど、スポーツ走行全般の質が高いんですね。その気にさせる仕様です。
そのオプション価格は、工賃込みで18万8000円。最初からインストールしておいて欲しいくらいの必須アイテム。オススメです。
ちなみに、V40 T5 R-DESIGN カーボンエディションのボディカラーは、アイスホワイトのみ。カーボンを含め、ブラックアウトされたパーツ類とアイスホワイトのボディが魅せるモノトーンのスタイリングは、特別なV40であることが一見して分かります。「一番高いやつ持ってきて!」というオーナーの期待を裏切らない仕立てです。
<SPECIFICATIONS>
☆T5 R-DESIGN カーボンエディション
ボディサイズ:L4370×W1800×H1440mm
車重:1510kg
駆動方式:FF
エンジン:1968cc 直列4気筒 ターボ
トランスミッション:8速AT
最高出力:245馬力/5500回転
最大トルク:35.7kg-m/1500〜4800回転
価格:460万円
(文・写真/ブンタ)
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