ボディ周辺は「L30 GENII」あたりと共通かな。相変わらず質感の高い仕上がり。ACEBEAM得意のうろこ状のチェッカリングも健在ですが、相対的に面積が小さいせいか目立ちません。21700型という大容量の電池を搭載していますが、ボディは1インチ、SUREFIRE「6PX」と変わりません。その分テールキャップの太さを変えることで必要な肉厚を保っているようです。
対応する充電器が少ない21700電池を使っていますが、「T27」自体に充電機能がついているので特に困ることはないでしょう。18650スリーブが付属しているので、一般的な18650電池も使用可能です。ただし、保護回路つきの電池の場合、大電流を拒否してしまう場合があります。
ACEBEAMのフルサイズタクティカルライトに共通のサイドボタン&テールボタンのデュアルスイッチ仕様。他社の、類似のスイッチ配列のライトと比較すると、テールスイッチがターボモードに特化されている点が特徴的です。これにより、どのモードであっても、テールスイッチを押せばターボでつくというタクティカル性を担保しています。個人的にはテールスイッチはターボオンリーが好きなため、好ましい操作系です。
ULTRA LOW~HIGHまでのノーマルモードは全てサイドスイッチからの操作。賛否は分かれそうですが、他の中国系メーカーが重視するストロボもサイドスイッチ操作のみになります。各モードへのアクセスは標準的ですが、緊急性が低い時に使う操作なのでこれで十分です。
強烈な遠射性能を予感させるターボヘッド。圧倒的な存在感のリフレクターと、対照的に小さく感じるLED。実際はXHP35 HIですので、特に小さなLEDというわけではありません。しかしこのリフレクターの前では非常に小さく感じます。
この集光性。1メートル程度の距離では、全く拡散していないようにさえ感じます。ヘッド直径そのままの光束が伸びて行く感じです。リフレクタはかなり深く、この手のターボヘッドとしては周辺光も狭く感じます。
10メートルでも高い集光性。1000ルーメンクラスと比較すると、集光性はもちろん周辺光も濃く感じます。10メートル離れてさえ眩しさを感じる集光面はさすが。
この手のライトはピーキーでもあります。強烈な集光性と引き換えに、手元足元、場合によっては数メートル先でさえ不便に感じることがあります。周辺光では物足りないのに、中心光は眩しすぎる。
しかしそのピーキーさこそが最大の魅力でもあります。こいつを持って川沿いや海辺など開けた場所に出れば、馬鹿みたいに飛んで行く光軸を楽しむことができます。そして「なんとか持って出られる」サイズでもあります。
ほぼ同等性能のライトに「K70」がありますが、あちらは18650電池を4本も搭載します。長時間性能には優れるものの、片手で機動的に扱うには重すぎです。気軽に持ち出すことができ、カッ飛ぶ光軸を楽しめるライト「T27」。飛び系好きには外せない一本かと思います。
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(文・写真/アカリセンター)
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