メルセデス・ベンツ「Sクラス」の新グレード、「S400d」に搭載されるディーゼルエンジンは、恐ろしいほど衝撃的なものだった。
職業柄、日常的に多くのクルマに触れ、エンジンバリエーションの違いまでカウントすれば、年間100台以上のクルマに試乗している。ニューモデルはいずれも新しさに満ちているため、試乗時に「これは素晴らしいエンジンだ!」と衝撃を受ける機会というのはさほど多くないのだが、S400dのエンジンフィーリングには、ウソも誇張もなしに、後頭部をハンマーで殴られたくらいのショックを受けた。
そのエンジンフィールには、この10年で最も驚いたし、このエンジンを語らずしてイマドキのエンジンは語れないと思った。S400dの新ディーゼルは、そんな気持ちを抱かせるほど新感覚のエンジンだったのだ。
- 1
- 2