■あえて“入らない”バックパックを選択!
通勤カバンはパックパック派ですが、これまでどちらかというと30リットル以上のタイプを使用。必要な道具だけでなく、さまざまな資料やいつ読むか分からない本などドンドン入れていました。しかも、常に入れっぱなしなので、底の方で資料がクシャクシャなんてことも日常茶飯事。中身を見直すことはありませんでした。
今回思い切って持ち物を見直した結果、カバンに入れるものは、PC、モバイルバッテリー、完全ワイヤレスイヤホン、メガネ、財布、名刺入れ、鍵、IDパス。これまで持ち歩いていた本はスマホで、ハードディスクはクラウドで代用が効くため持ち歩かないことに決めました。
そしてそれを実践するために、極力小さく(少しでも入るスペースがあると、荷物を入れてしまう)、ビジネスファッションにもコーディネイトしやすく、そして薄いだけではなく背負って歩いても快適なバックパックというのが選びの基準でした。
結果、購入したのは、ARC’TERYX(アークテリクス)の「ブレード 6 バックパック」(1万9440円)。通勤リュックとして定評のある「ブレードシリーズ」の次男です。
バックパックというよりも、パソコンケースにショルダーストラップがついたかのような形と大きさ。それまで使っていた40Lのパックパックの約1/7の容量、本体重量が半分になりました。
購入の決め手となったのは、以下の5つです。
1.薄く、コンパクトで仕事にも使える
2.パッド入りのコンパートメントが付属
3.キークリップ付きのポケットがある
4.背負う面にスタッシュポケットを装備
5.背負いやすいバックパネルを採用
そして使った結果、実際はどうだったのかを検証しました。
1.デザインすっきり通勤にピッタリ
サイズは写真のように非常に薄くコンパクト。重量も900gしかないので、背負っても存在感をあまり感じません。しかもビジネスリュックなので、ブラブラする調整用のベルトも少なく、デザインがすっきり。
とはいえそこはアークテリクス。細部までしっかり作り込まれています。本体は軽量で耐久性のある“N210p-HTナイロン6.6平織り”で、摩耗しやすいところは頑丈な“N630p-HTナイロン”を採用。トップとサイドには、ハンドルも付けられているので、満員電車などで手持ちする際に便利です。
2.横開きでPCの出し入れがしやすい
そのサイズ感はもちろんですが、大事な仕事道具であるパソコンを入れられるパッド入りのコンパートメントがあったから。それまでのバックパックでは、パソコンをパソコンケースに入れて持ち運んでいました。ちなみにコンパートメントは、背側からパッド入りコンパートメント、スリーブポケット、メインコンパートメント、表内側に整理用のポケットがふたつ並びます。開口部は上ではなく、サイドなので広くアクセスしやすいため中のものを素早く取り出すことが可能です。
普段使っている13インチのMacなら問題ないですし、スリーブポケットにはタブレットも入れられます。
3.ストラップが長く、使い勝手に優れる
鍵を置き忘れがちな者としてはありがたいのが、長めのストラップが付いたキークリップ。カバンのポケットに入れたまま鍵を開け閉めできるので、玄関に鍵を置き忘れるなんてことがありません。
4.ちょっとしたモノを入れておくのに重宝
これも意外に便利な、背面のバックパネルにあるスタッシュ(隠し)ポケット。会社に入る際のIDパスを入れておくのに重宝していますが、ポータブルバッテリーを入れておくのにもいいかもしれません。隠しポケットになっているので、旅行の際は、パスポートなどを入れるのに使ってもいいでしょう。
5.背中にぴったりフィットで重さを感じない
ビジネスリュックとはいえ、背負い心地は重要です。背負い心地に定評のあるアークテリクスだけに、ペラッペラで背負い心地が悪い薄マチリュックとは違います。クッション性の高いショルダーストラップと、背中の凹凸にフィットし荷重を分散してくれる背面に装着された熱成形バックパネルの相乗効果により、内容物の重さをあまり感じず快適に背負えます。
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これまでガチガチのバックパックを使っていましたが、ビジネスリュックを使ってみるとなるほど便利。容量が少ないから無駄なモノは持ち歩かないし、デザインが主張しすぎないから仕事用の服にも会うし、表面がシンプルだから混雑した電車の中でもヘッドホンケーブルをはじめ、何かに引っかかる可能性が少ない。まさに、いいことだらけ。
難点をいうならば、本末転倒になりますが、ドリンクホルダーがないことです。会社に水筒を持って行くので、これが入らないのと折りたたみ傘を入れられないのが残念。
仕事の荷物をもう少し入れたい人は、容量が20リットルの「ブレード 20」もあるのでこちらもおすすめです。
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(写真・文/&GP編集部 澤村尚徳)
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