サイズは非常にコンパクト。ワークパンツなどのマチ付きポケットがついたズボンであれば、ポケットに入れても違和感なく運べそうです。
バンドも軽量な2本タイプ。3本タイプに比べると安定感では劣りますが、ヘルメットに着用する場合はクリップで止めることもできますし、直接装着する場合は簡易的な用途が多いと思われますので、軽量な方が良いでしょう。
ヘッドバンドを固定するための台座とはヒンジで繋がっており、カチカチと前に倒せます。配光はいいので、それほどシビアに調整しなくても使いやすいのではと思います。
単四電池3本を使用。容量が多い電池ではありませんので、業務でガンガン使うというよりは携帯して必要な際に少々使うといった使用を想定しています。電池室はフリップオープンタイプ。下の部分のフックで固定されています。
レンズ部分はSILVAお得意のニュートラルホワイト+クールホワイトの組み合わせ。NWの方はフロスト加工がされているほか、レンズが意図的に偏心していて、下方への光を多く生み出すよう設計されています。クールホワイトはクリアレンズで、より遠い場所を意識した設計になっています。
それにしても、「CR270」とはロゴ以外見分けがつきません。躯体を共通化することでコストダウンを図ることができます。エントリーモデルであり、インダストリーを意識したこのシリーズには納得の仕様です。「CR220」は「CR270」と比較すると50ルーメン暗く、各種のサブLEDが搭載されていません。
しかし、220ルーメンあれば、歩行に十分な明るさを確保できます。散歩や点検などで都市部を歩くだけならば、20~30ルーメンあれば対応可能。ならばHIGHモードでの明るさはオプション的な機能であり、そこまで必要とされているわけではないのではないかと思います。
「CR220」のLOWモードは50ルーメン。多少ものが散乱している場所でも十分な視界を確保できます。施設の定期巡回や機械の保守点検には十分な明るさかと。明るさの設定にも無理がなく、初期の照度を数時間維持できるかとは思います。ちょっと現場に立ち寄った時のためにカバンに入れておく…、そんなニーズにマッチしそうなライトです。
エクストリームスポーツで鍛えられたSILVAのヘッドライトの良好な視界はそのまま受け継いでいます。通常のライトでは死角になりがちな足元を広くフォローしており、それがそのまま前方へと続きます。自分の前に幅の広い光の道ができたような照射は、他メーカーでは得られない視界です。
SILVAの品質と光の照射で、最低限の機能のみを持った「CR220」。それに見合うお手頃価格も含め、よくまとまった機種です。もちろん高機能・高性能ではありませんが、そういったものを必要とするユーザーは多くはないはず。必要最低限+ちょっとした質の良さを求めるなら最適なものかと思います。(アカリセンター価格:2743円)
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