■糖質削減効果を最小にすれば満足の仕上がりになるのか?
気を取り直して、今度は低糖質炊飯モードの「3」で炊いてみることにしました。これなら硬めのごはんが炊けるはずです。
モード3で炊いたごはんは、先ほどよりもお米の甘みやうまみが感じられ、何より硬さがだいぶ復活している印象です。もちろん、普段白ごはんを炊飯器で炊くときに比べれば柔らかく、「炊きたてのごはんを急いで茶碗によそったとき」のような硬さではあるものの、これならおかずにも合わせやすい気がします。
しかし、おにぎりにして少し冷めた状態のものはおいしくないので、やはり低糖質モードで炊いたごはんは温かい状態で食べるのがおすすめ。お弁当用には向かず、自宅で食事をするときだけこの炊飯器で炊くというのが最適な使い方でしょう。
ちなみに、付属の取扱説明書を見てみると、「季節やお米の種類などでも若干違いがございます。適宜使用するお水の量を調整してご利用ください」とありました。水加減はあくまでも目安ということなので、何度か使えばもっと思い通りの硬さに炊き上げることができるのかもしれません。
■手入れのしやすさは大幅アップ
炊飯し終えたら、内釜を取り出して炊飯器のフタを締め、「スタート/取り消し」ボタンを5秒ほど押します。これで、炊飯時には上に上がっていた内釜昇降リングがゆっくりと元に戻ります。
炊飯後に洗うパーツは、内釜、外釜、内蓋、蒸気口のみ。以前は水タンクが洗いにくかったのですが、手入れのしやすさは格段に向上しています。
「糖質カット炊飯器 匠」の価格は3万4800円。一般的な炊飯器に比べると手頃な価格ですし、糖質制限を心がけている人なら、これでごはんが罪悪感なく食べられると思えば許容範囲ではないでしょうか。
あくまでもこの炊飯器を使う目的は「糖質制限」。ごはんの硬さという基本的なところでつまづいてしまった筆者ですが、ごはんを食べるのを辞めないのなら、これは受け入れるしかないのかもしれません。筆者のように「ごはんだけはどうしても食べたい」という食いしん坊な人は、ダイエットの奥の手として覚えておきましょう!
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(取材・文/今西絢美)
編集プロダクション「ゴーズ」所属。スマートフォンなどのデジタル製品を中心に、アプリや関連サービスに関する記事をウェブや雑誌で執筆中。趣味は食べ歩きで、食にまつわるサービスや製品のチェックがライフワーク。