【1】
MNPで電話番号をそのまま使えることはすでにお伝えしましたが、格安スマホは「~@docomo.ne.jp」などのキャリアメールのアドレスが使えません。代わりにGmailやYahoo!メールなどのフリーメールのアドレスを使いましょう。
【2】
各キャリアが提供する独自サービスも使えなくなります。ただし、ドコモの「dTV」などはdocomoアカウントさえ取得すれば誰でも利用できるので、自分の使っているサービスが引き継げるかどうかの確認が必要です。
【3】
日頃からおサイフケータイを愛用している人の場合、機種選びが重要です。富士通の「arrows M02」「arrows RM02」やシャープの「AQUOS SH-M02」「AQUOS SH-RM02」など、最近の日本メーカーのスマホは対応モデルが増えていますが、非対応のものも多くあります。非対応のモデルを使うのであれば、事前に解約しましょう。
【4】
SIMフリー端末の場合、災害時に配信されるエリアメールが受信できません。
代わりに「防災速報」(無料)などの防災情報アプリを導入します。
【5】
キャリア回線を解約すると、キャリア独自のポイントサービスが使えなくなるのも注意してください。せっかく貯めたポイントを無駄にするのはもったいないので、商品に交換したり、ショッピングで使ったりするのがオススメです。
今回のMNPにかかった費用は5400円
MNPをすると、「MNP転出費用」が発生します。キャリアにより料金は異なり、ドコモとauは2160円、ソフトバンクは3240円です。さらに、新たに契約する格安スマホの通信会社には3240円の「契約事務手数料」を払います。
解約するタイミングによっては「契約解除料」が発生するので注意。キャリアは2年契約の端末サポートや割引プランに加入することで基本料金が安くなる仕組みを導入しており、契約期間内に解約すると9500円(非課税)を支払わなければなりません。ただし、契約の自動更新月(25か月目)は契約解除料が不要です。携帯電話やスマホを分割で購入した場合は、残金の支払いが残ります。
今回は端末代を完済し、契約の更新月にMNPしたところ、総額5400円かかりました。契約解除料を払うのがもったいなく感じるかもしれませんが、長期的に高い月額料金を支払うことを考えると、いつMNPしてもいいかもしれませんね。
■オンラインの場合は不通期間が生じる場合も
格安SIMとSIMフリースマホのセットを販売するMVNOは多数あります。
筆者は楽天市場でネットショッピングすることが多いので、楽天モバイルへのMNPを決めました。
購入方法はオンラインと店頭の2種類がありますが、実はここで注意が必要。楽天モバイルはオンラインで購入すると、格安SIMとスマホが届くまでの数日間、MNPに利用する電話番号が使えなくなります。配送日時は指定できるので受け取りはしやすいものの、これは大問題!
そこで、今回は「楽天モバイル 銀座店」に出向いてみることにしました。店頭であればMNPの場合も即日開通できるんです。
ほかのMVNOを見てみると、IIJmio、BIGLOBE、OCN モバイル ONE、U-mobile、Nifmo、So-net、mineo、UQ mobileは、SIMカードが手元に届いてから回線の切り替えができるので、店頭でなくてもスムーズにMNPでの即日開通が可能です。
■転出手続きはオンラインや電話でOK
さっそくMNPの手続きに移ります。店頭に出向く前に、いま使っているキャリアでMNP予約番号を発行してもらいましょう。
ドコモの場合は「my docomo」にログインして、「MNP予約」に進めば手続きが行えます。電話や店頭でもOKです。auスマホやソフトバンクユーサーの場合は、電話や店頭のみに限られています。電話での問い合わせ先は下記を参照してください。
【NTTドコモ】
ドコモの携帯電話から:151/一般電話から:0120-800-000
【au】
auの携帯電話、一般電話から:0077-75470
【ソフトバンク】
ソフトバンクの携帯電話から:*5533/一般電話から:0800-100-5533
MNP予約番号は、有効期限が15日間しかありません。オンラインでの転入申し込みは日数がかかる場合があるので、できるだけ余裕を持って申し込みましょう。
■格安スマホを申し込むのに必要なものは?
今回、楽天モバイル 銀座店に向かうにあたり、持参したのは下記の4点です。
1.本人名義のクレジットカード
2.楽天会員ログイン用のユーザIDとパスワード
通話SIMを契約する場合は
3.運転免許証や健康保険証などの本人確認書類
4.MNP予約番号
も必要です。いずれのMVNOでも、音声通話SIMを契約する際は2以外の持ち物が必要なので注意しましょう。
■店頭ならわからないことがいろいろ聞ける
店内には楽天モバイルのスマホが勢揃い。
筆者はインカメラもアウトカメラも1300万画素の「ZenFone Selfie」をMNPで購入したかったので、その旨を店頭のスタッフに伝えます。
カウンターに通されて、契約がスタート。今回は銀座店の山下敦志さんに対応してもらいました。
楽天モバイルは、端末代金の支払いは一括もしくは24回払いかを選択できます。ただし、24回払いが選べるのは楽天カードのみなので注意してください。端末の支払い方法を選んだら、次はプラン選びです。
通話SIMは月額1250円(税抜・以下同)から利用できます。高速通信も利用したいので、私は月額1600円の「3.1GBプラン」を契約しました。どのプランがいいかわからないときに相談しながら決められるのは、店頭ならではの強みです。
次にMNP予約番号を伝え、照会してもらいます。あとは身分証明書とクレジットカードを提示し、契約に関する説明を受け、契約するオプションサービスを選びます。
楽天会員IDを楽天モバイルのユーザIDと連携してもらい、最終的な契約内容を確認すれば契約完了!
今回、契約していて気付いたのは、個人情報の入力はスタッフが2名体制でチェックしてくれていたこと。また、手続きはすべてiPadでスタッフと一緒に画面を見ながら行うのですが、契約に使用した身分証明書のデータは端末に保存されないそうです。ブラウザの履歴も最後に削除してくれるので、情報管理の面でも安心な印象を受けました。
SIMが用意できたら自分で端末にセットします。あとはスタッフがすぐに使えるように設定してくれました。 開通の設定が必要な場合もあるので、初めて格安スマホを使う人ならオンラインで買うよりも心強いです!
また、楽天モバイルの一部店頭では12月14日(月)から(※オンラインショップでも準備が整い次第)フィルムやケースも販売されます。 スマホと一緒にアクセサリーも購入できるのは便利ですね。
店頭契約でのデメリットは、オンライン契約よりも時間がかかること。今回はすべての手続きが完了するのに1時間ほどかかりました。店頭の混み具合によって待たされることもあるので、時間がない人にとってはオンラインでの購入も検討するといいでしょう。
格安スマホでのMNPに躊躇していた人も、年末年始のタイミングで思い切って乗り換えてみませんか? 店頭で端末を実際に手に取ってみて、お気に入りのスマホを見つけましょう。
(文/今西絢美)
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