■折りたたみボタンを押して掃除をスタート
一般的なコードレススティック掃除機は収納場所で充電するスタイルなので、収納場所の近くに電源がないと困ります。しかしShark EVOFLEXはセパレート充電のため、収納場所とは別の場所に充電器を置いておき、使いたいときにサッと取り外して本体に装着して使うといった使い方ができます。
S30とS20はバッテリーが2つ付属しているため、満充電状態のバッテリーを常に装着しておくことで、ストレスなくいつでも掃除をスタートできます。
折りたたんでコンパクトに収納するため、掃除をスタートする際にちょっとした“儀式”が必要になります。延長パイプの途中にある「折りたたみボタン」を押しながら本体上部のレバーを持ち、カチッと音がするまで引き上げるとスティック掃除機として使えるようになります。
Shark EVOFLEXは種類の異なる2つのブラシを搭載した独自ヘッドの「DuoClean(デュオクリーン)」を採用しています。前面の柔らかい「フロントローラー」が大きなゴミをキャッチしつつ、後方にある「ブラシロール」がカーペットの中などに潜む細かいホコリもかき出して吸い込むようになっています。
本体後部に操作ボタンを配置しており、電源ボタン1つで掃除がスタート。掃除モードはフローリング用の「フローリングモード」と、カーペットやラグなどに向く「カーペットモード」を用意しています。「カーペットモード」はブラシロールが高速回転することで、毛足の長いカーペットでも小さなゴミをしっかり取り除けるようになっているとのこと。
どちらのモードでも放っておくとヘッドが前に進む「自走式ヘッド」になっていますが、カーペットモードではブラシロールが高速回転することもあって、特にグイグイ進んでいくのを実感します。
■ソファーの下などの掃除もしやすい
面白いのが、延長パイプをまっすぐにしないで掃除する使い方もあるというところです。例えばソファーやベッドなどの下を掃除する場合、どうしてもかがんで掃除しなければなりません。
しかし、Shark EVOFLEXの場合は延長パイプが途中で折れ曲がるため、かがまなくてもソファーの奥の方まで掃除ができます。ベッドの奥などかなり先まで掃除するためには、かがんでしっかりとヘッドを奥まで差し込む必要があるとは思います。
そこまでしないと届かない場所でもない限り、腰をあまり曲げずに掃除できるのはうれしいポイントです。
少し気になったのは、延長パイプを付けたままではゴミ捨てができないことです。ダストケースにはワンタッチでケースを開けるボタンが付いているのですが、延長パイプを取り付けた状態では開きません。
ゴミを捨てる場合は必ず延長パイプを取り外してから捨てなければならないようになっているのです。シャークニンジャによると、「誤ってゴミが散らばる心配がない」という「安心設計」だそうです。ちょっと手間ではありますが、そういう考え方なのであれば納得ですね。
今回レビューしたShark EVOFLEX S30は充電器とバッテリー2個のほか、多くのアタッチメントを付属しており、家の中だけでなく自動車内などの掃除も手軽にできるようになっています。
一癖あるデザインは女性より男性好みかもしれませんが、なかなか使いやすい掃除機でした。
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(取材・文/安蔵靖志 写真/下城英悟、安蔵靖志)