防水で低遮音…だからこそスポーツ向きな完全ワイヤレス「BackBeat FIT 3100」【イヤホンレビュー】

■“イヤーループ”の絶対に落ちないであろう安心感!

「BackBeat FIT 3100」がスポーツ特化型完全ワイヤレスだということは、パッケージをひと目見れば明快です。

そしてひと目でハッキリわかる、耳に引っ掛ける“イヤーループ”と呼ばれるフック。

完全ワイヤレスの場合、どれだけ装着感に工夫を凝らしても、落下の心配はつきまといます。でも「BackBeat FIT 3100」の“イヤーループ”を見ると、絶対に落下させないという強い意志すら感じます。もう、見た目から説得力が別次元。

しかもこの“イヤーループ”、シリコン系の素材で作られていて、ぐにゃりと曲げられるほどなので、耳に引っ掛けても全くストレスはありません。

そして、“Alway Aware”と名付けられた柔らかく遮音性のとても低いイヤーチップ。

そもそも「BackBeat FIT 3100」は、カナル型(耳栓型)ではなくオープンイヤー型のイヤホンに“Alway Aware”イヤーチップを取り付ける形になっています。耳へのハマり具合は緩く、外の音もスカスカに入ってきます。

でも、スポーツという視点で考えると、遮音性は無闇に高めてはいけないんです。むしろ外の音も聴こえるべきと考えると、これが正解。本体はIP57の耐汗性と防水性でタフネス面でもスポーツ用です。

外観はアクアグリーンのような光沢感のある珍しいカラー。

パネル全体がボタンを兼ねていて、右側タップで音量操作、左側タップで再生とスキップ/曲戻し、音声アシスタントの呼び出しなどに対応します。ペアリングは右型長押しで簡単です。

さらにケースまでスポーツ仕様。少し弾力のあるクッション素材のケースは、ファスナーで開閉する仕様になっていて、タフネス感満点。バッテリーは本体のみで5時間、ケースでプラス10時間なので十分でしょう。ケース内のボタンを押すとバッテリー残量も確認できます。

では実際に「BackBeat FIT 3100」を身に着けて外出してみましょう。

正直、耳への収まりはあまり良くないんですが、“イヤーループ”のおかげで落ちる心配は全くナシ。音量を小さめにしていれば車の通行音、周囲の喧騒もフツーに聴こえるし、トレーニング仲間と会話もできちゃいます。

汗で汚れてしまったらジャバジャバと水洗いもOK。スポーツ時に使うアイテムって、これくらいのラフさで使えるのがちょうど良いんですよね。

 

■音質をとやかく語るモデルではありません

そして気になる音質は、家でじっくりと。

率直に言って、音質は良くありません。宇多田ヒカルの『あなた』を聴いても音はまったりと空間を作り音楽で満たす系のサウンドで、クリアさが物足りない。BrunoMarsの『24K Magic』を聴いても、音楽が響いているイメージ。音量を上げれば重低音もきちんと鳴るけど、遮音性もないので音はダダ漏れ。

...でも、それで良いんです。「BackBeat FIT 3100」は音量を上げ過ぎず、外の音を感じながら音楽を聞けば良いんです。家でも本気で音楽も聴きたい人には別のイヤホンとの併用しましょう。あと、屋外でやや音切れしやすかった事は残念なところ。

スポーツ用としては文句ナシなプラントロニクス「BackBeat FIT 3100」。なんだか似たような完全ワイヤレスイヤホンが数多くある中、こういう“特化型”は応援したくなりますね。

>> プラントロニクス「BackBeat FIT 3100」

 

>> [連載]イヤホンレビュー


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(取材・文/折原一也)

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